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    アイランド / THE ISLAND
    ● アイランド / THE ISLAND [2005年]

    アイランド / THE ISLAND_b0055200_2211834.jpg目の前にある希望を疑えるか?今いる世界を背けるか?真実を知る勇気はあるか?そして、自分自身とは誰か。観賞者を飽きさせない見事な倒置ストーリー。「生きることとは何か」強いメッセージを映像美たっぷりに魅せてくれるマイケル・ベイ、珠玉の長編大作。



    監督は、「パール・ハーバー」「アルマゲドン」「バッド・ボーイズ」シリーズのマイケル・ベイ。「リンカーン・6エコー」役には、「ムーラン・ルージュ」「ビック・フィッシュ」「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガー。「ジョーダン・2デルタ」役には、「真珠の耳飾りの少女」「ロスト・イン・トランスレーション」のスカーレット・ヨハンソン。「マック」こと「マッコード」役には、「アルマゲドン」「コーヒー&シガレッツ」のスティーヴ・ブシェミ。

    "They don't want you to know what you are."
    時は2019年。地球は重度の大気汚染に侵され、人々は管理コミュニティで生活を続ける。彼らの夢は、太陽がさんさんと輝き、空気が澄んだ地上最後の楽園「アイランド」への移住である。毎日の様に「アイランド」移住を決める「抽選」が行われ、人間達は結果に一喜一憂するのであった。しかし、コミュニティ住人のひとり「リンカーン・6エコー」は日々の生活にストレスと疑念を感じ、睡眠障害を患っている。そして、彼は1匹の蛾を見つけた…。


    「娯楽作品だが、人間の本質を描きたかった」マイケル・ベイの言葉である。「生きるとは何か?」「人間とは何か?」「科学とは何か?」を、エンターテイメントというオブラートに包んで観賞者の頭に訴えかけてくる作品だ。序盤は不思議な感覚に流されっぱなしだが、終盤に向けてピントが合ってくる。一種のサスペンス要素も含んでいるとも言えようか。テーマは壮大だけれども、粗探しをする気にもならないくらいスリムにまとまっているし、飽きることなく最後まで観賞することが出来た。

    何と言っても、映像美には圧倒される。近未来を描くSF作品の中には、ゴテゴテのCGに興ざめしてしまうものも少なくない。しかし、巨大なセットとCGのバランスには脱帽だ。透明感がある。どこにも隙がない。随所に盛り込まれるBGM、効果音も世界観を一切崩さず、まさに巧み(BGMの中でも、ブレイクビーツに透明感を乗せたFENOMENONの「SOLARA」は最高にクールだ)。アクションシーンも豊富で、エンターテイメント作品として非常に完成度が高い。

    製作陣、原作家には近年の技術進歩を懸念する部分があるのだろうか。エンドロールに向けてのストーリー展開には若干の強引さを感じる。しかし、答えの出にくい究極の議論に対して、映画を通して啓発を試みた点は評価すべき。

    明らかに「謎」は解けていくのに、「何が正しいか」が次第に分からなくなってくる。ここまでが作品の狙いなのであれば、ただただ「奥が深い」と頭を垂れるばかりである。

    ● DVD

    アイランド (Amazon.co.jp)
    by movis | 2006-04-05 22:59 | SF