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    ボーン・アルティメイタム / The Bourne Ultimatum
    ● ボーン・アルティメイタム / The Bourne Ultimatum [アメリカ / 2007年]

    ボーン・アルティメイタム / The Bourne Ultimatum_b0055200_21464846.jpgこれは最高だ!アクション映画史上、至極の作品、とは言いすぎだろうか?少なくとも、私はそれくらい強い衝撃を受けた。"ジェイソン・ボーン"シリーズの画竜点睛にふさわしい、ポール・グリーングラスの珠玉作。またひとつ、確固たるブランドが生まれた。



    監督は、ポール・グリーングラス。製作総指揮に、ダグ・リーマン。原作は、ロバート・ラドラムの『最後の暗殺者』。「ジェイソン・ボーン」役には、マット・デイモン。「ニッキー・パーソンズ」役には、ジュリア・スタイルズ。「パメラ・ランディ」役には、ジョーン・アレン。「ノア・ヴォーゼン」役には、「グッドナイト & グッドラック」「L.A.コンフィデンシャル」のデヴィッド・ストラザーン。「エズラ・クレイマー」役には、「羊たちの沈黙」「バックドラフト」のスコット・グレン。

    "Remember everything. Forgive nothing."
    身も心も凍て付くモスクワの地。いくつもの足音と獲物を求める細い光筋。逃げることすら許されないことを知った「ボーン」は、決意を闇に包み隠した。度重なる「ボーン」抹殺の失敗に、CIA上層部は業を煮やした。それは苛立ち以上に恐怖でもある。彼らは「ボーン」を諦めなかった。その折、イギリスの"ガーディアン誌"が「ボーン」と彼を取り巻く陰謀の気配をほのめかす。CIA対テロ極秘調査局長の「ノア・ヴォーゼン」は、誌の記者「サイモン・ロス」への接近を命じる。彼らにとっては"危機"だったが、それは「ボーン」にとって貴重な"手掛かり"であった…。


    ボーン・アイデンティティー」に端をなす"ジェイソン・ボーン"三部の完結作は、画竜点睛にふさわしい傑作であった。

    ロンドン、マドリッド、タンジールと舞台を変えて、「ボーン」と CIA の死闘が激化していくわけであるが、単にアクションのスピード感だけでなく、各国の情緒ある地理・風景までもを最大限に利用したことで、これまでの作品以上に逼迫感、緊張感が生まれた。特別、タンジールでのアクション・シーンは、体験型の、サバイバル・ゲームのような様相を呈している。スタッフ・ロールで流れゆくスタントマンの人数の多さにも驚愕である。製作陣の才気には、ただただ畏怖の念を抱くばかりだ。

    三部作各々を独立させず、それぞれの"印象"を上手く伏線として活かした。「マリー」や「ニッキー」といったキャラクターに始まり、「ボーン・スプレマシー」の終盤に至るまで、あまりにさり気なく見せたものに重大な意味を持たせ、それを今作で解く。丁寧に物語をつむぐが、明確な答えを与えず、放りなげたようにも感じるエピローグも、ポール・グリーングラスの意図だろうか。三作に渡ってタイアップされた「MOBY」の"Extreme Way"が相まって、これまた憎いほど印象的であった。

    三部が出揃ったところで、"ジェイソン・ボーン"というブランドが確立したように思う。もう、このブランドに続きがない。寂しくもあるが、それでいい。なぜならこれは、巨匠の遺産であるからだ。

    ● 関連作品 in the MOVIS

    ボーン・アイデンティティー [2003年]
    ボーン・スプレマシー [2005年]

    ● 製作 : Universal Pictures
    ● 配給 : 東宝東和
    ● 公開 : 2007年 (アメリカ)
    by movis | 2007-12-11 00:09 | アクション