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    ターミネーター4 / Terminator Salvation
    ● ターミネーター4 / Terminator Salvation [アメリカ / 2009年]
     
    b0055200_19283848.jpg初めて具体性を以って描かれる、"審判の日"以降の世界。アクションに確かなマックGらしく、映像の持つ迫力やスリルは文句のつけようもないほどだ。しかし、作品は"物語"を前面に押し出した性格に。作品の方向性が変わったことを受け入れば、きっと本作も楽しいはず。
     


    監督は、"チャーリーズ・エンジェル"シリーズのマックG。「ジョン・コナー」役には、「太陽の帝国」「ダークナイト」のクリスチャン・ベイル。「マーカス・ライト」役には、「ジャスティス」のサム・ワーシントン。「カイル・リース」役には、「スター・トレック」のアントン・イェルチン。「ブレア・ウィリアムズ」役には、「南極物語」のムーン・ブラッドグッド。「ケイト・コナー」役には、「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。「セレーナ・コーガン」役には、「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」のヘレナ・ボナム=カーター。「バーンズ」役には、「アメリカン・ギャングスター」のコモン。「スター」役には、ジェイダグレイス・ベリー。「ヴァージニア」役には、ジェーン・アレクサンダー。「アシュダウン」役には、「トータル・リコール」のマイケル・アイアンサイド。「ロセンコ」役には、イヴァン・グヴェラ。「サラ・コナー」の声の出演には、"ターミネーター"シリーズのリンダ・ハミルトン。

    "The End Begins"
    2018年、軍事防衛AIシステム"スカイネット"が自我に目覚め、人間に反旗を翻した"審判の日"から10余年が経った。かつて繁栄を極めた地球上のあらゆる都市は、"スカイネット"による核攻撃によって跡形もなく荒廃し、人間を抹殺せんとする様態さまざまな殺人マシンが跋扈していた。"審判の日"を何とか生き延びた人間は"ターミネーター"の眼を逃れるようにして生を営み、苦境の中で機械軍に対抗すべくレジスタンスが組織されてきた。レジスタンスの部隊長となって機械軍と対抗する「ジョン・コナー」は、あるミッションの中で、"スカイネット"が人間の生体細胞収集を企てていることを知る。人間と見分けのつかない"T-800"の完成は、抵抗軍にとって脅威であった。同時に「ジョン」は、"スカイネット"にとって都合の悪い人間にプライオリティを付与した暗殺リストにたどり着く。彼は、その中に自身の名前と、自身の父親となるはずの「カイル・リース」の名前を見つける。その頃、かつてのロサンゼルス郊外で、ひとりの男が長い眠りから目覚めた。「マーカス・ライト」という名の彼は、目の前の光景が解せない中、"T-600"に命を狙われるものの、2人の孤児に窮地を救われる。互いに支え合って戦渦を生き抜いてきた彼らは、声を出すことができない「スター」という名の少女、そして「カイル・リース」という名の少年であった…。

     
      ジェームズ・キャメロン、ジョナサン・モストウが描いてきたSFホラーの金字塔"ターミネーター"シリーズの第4弾作品。過去3作では"スカイネット"が自我に目覚める"審判の日"を巡り、現代世界での、未来から送られてきた"ターミネーター"との激闘が描かれた。"チャーリーズ・エンジェル"シリーズのマックGがメガホンを執った本作は、"審判の日"以降を世界舞台に、機械軍と抵抗軍の攻防を魅せる。マックG当人は、早々にシリーズ第5作目の製作を発表しており、いよいよ「ジョン・コナー」と"ターミネーター"を取り巻く物語が核心に迫っていく。これまでは、予感や予兆、または悪夢といったニュアンスで、あくまでもイメージとしてのシーンの挿入で"審判の日"以降の世界が描かれてきた。曖昧模糊としていて、とかく恐怖を煽る要素でしかなかった未来世界が、いよいよ今作から明視できるほどに明らかになっていく。そして、本作はこれまでのシリーズ作品とどこか見え方が違う。

      "ターミネーター"と言えば、シリーズ作品が作り上げたブランドは偉大なほどに、アーノルド・シュワルツェネッガーが演じた"T-800"や"T-850"が想起されるが、本作では、バイクのような様態の"モトターミネーター"や蛇のような様態の"ハイドロボット"など、とかく多種多様な"ターミネーター"が登場する。仕掛け人とも言えるジェームズ・キャメロンは"審判の日"以降の世界を深く言及してこなかったから、ある意味でマックGは奔放に世界を描くことができたかもしれない。そこでオマージュを欠いてしまえば、単なるロボット活劇になってしまうし、シリーズのファンを失望させかねないが、見た目に人間と見違う、高い完成度を誇る"T-800"誕生経緯をストーリーの鍵として描いたことで、"ターミネーター"シリーズとしての血脈は保った。
       
      そうであっても、これまでのシリーズ作品とは見え方が違う、ひいては「ターミネーター3」から予感のあった違和感が拭えない。それは結局"審判の日"とそれ以降の世界が、具体性を持って描かれ始めたからに他ならないだろう。前述の通り、キャメロンは"審判の日"を巡る世界観は、あくまでも"ターミネーター"を登場させるためのプロットの一部として描いたに過ぎなかった。知的な人間と"ターミネーター"、"ターミネーター"と"ターミネーター"の攻防は純粋に興奮状態を誘ったし、曖昧に描かれた未来世界に思いを馳せて議論を楽しむ余地もあった。しかし、作品の性格は、これまでに撒かれた伏線を回収し、ドラマ性を含んだ物語としての"ターミネーター"として舵を取り始めた。SFスリラー、一部ではSFホラーと謳われたキャメロンによる"ターミネーター"とは別物と思えても、それは仕方がないだろう。アクションとしては、ワンカットで撮影された「コナー」が武装ヘリを駆るシーンや"モトターミネーター"とのスピーディなチェイスなど、映像迫力は文句のつけようがないほどであった。こうなれば今後の興味は、如何にスムースに「ターミネーター」、「ターミネーター2」に繋がる物語を魅せてくれるかだ。
      
      本作は「ターミネーター3」との関連はない、といった噂も飛び交ったが、それはあくまでも噂に過ぎず、あの衝撃のラストを知らなければ本作の理解は難しいだろう。私は、キャメロンの描いた"ターミネーター"のファンであった。"T-800"や"T-1000"との手に汗にぎる死闘、少年「コナー」と"T-800"の涙を誘う交流。迷いなく、お気に入りのSF作品に挙げてきた。だからこそ、「ターミネーター3」には肩透かしを喰らったような戸惑いを覚えたが、作品の方向性が変わったことを受け入れれば、モストウとマックGの"ターミネーター"もなかなか楽しい。都内の某所で有名なロボットが等身大で建造されたり、あいかわらず黄色いカマロがお茶目にトランスフォームしたり、本作には懐かしい顔のロボットが登場したり、と、2009年の日本の夏はメカ三昧なのであった。
      
    ● 関連作品
    ターミネーター [1984年]
    ターミネーター2 [1991年]
    ターミネーター3 [2003年]
    ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ 1st Season [TV/2008年(アメリカ)]
    ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ 2nd Season [TV/2008年~2009年(アメリカ)]
     
    ● 製作代表 : The Halcyon Company
    ● 日本配給 : Sony Pictures Entertainment
    ● 世界公開 : 2009年05月21日 - バーレーン/カナダ/クウェート/レバノン/アメリカ
    ● 日本公開 : 2009年06月13日
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    # by movis | 2009-09-06 20:36 | アクション
    劔岳 点の記
    ● 劔岳 点の記 [日本 / 2008年]
     
    b0055200_2105066.jpg"本物を撮る"ことへの熱意を持った名カメラマン、木村大作が初監督に挑む。実地ロケを貫いたストイックな姿勢で、圧倒的な迫力の映像を生んだ。内容は易しいものではないが、見応えがある。丁寧に作り上げられた、硬派で、完成度の高い珠玉の一作だ。
     


    監督、脚本、撮影は、木村大作。原作は、新田次郎の『劔岳 点の記』。「柴崎芳太郎」役には、浅野忠信。「宇治長次郎」役には、香川照之。「生田信」役には、松田龍平。「木山竹吉」役には、モロ師岡。「宮本金作」役には、螢雪次朗。「岩本鶴次郎」役には、仁科貴。「山口久右衛門」役には、蟹江一平。「小島烏水」役には、仲村トオル。「岡野金次郎」役には、小市慢太郎。「林雄一」役には、安藤彰則。「吉田清三郎」役には、橋本一郎。「木内光明」役には、本田大輔。「柴崎葉津よ」役には、宮崎あおい。「大久保徳明」役には、笹野高史。「矢口誠一郎」役には、國村隼。「玉井要人」役には、小澤征悦。「水本輝」役には、田中要次。「牛山明」役には、新井浩文。「岡田佐吉」役には、石橋蓮司。「行者」役には、夏八木勲。「古田盛作」役には、役所広司。

    "誰かが行かねば、道はできない。"
    1906年、明治39年。日露戦争終戦後の陸軍は、国防強化の観点から日本地図完成を急いでいた。残るは越中剱岳周辺の三等三角網の完成のみである。軍は、この重要な任務を陸軍参謀本部陸地測量部の測量手「柴崎芳太郎」に託した。立山連峰にして、その険しさから未踏峰のままである剱岳登頂。「柴崎」は困難な任務を前に、元陸地測量部測量手であり剱岳登頂に挑んだ経験を持つ「古田盛作」を訪ねる。その折、創設間もない日本山岳会が海外製の最新装備を伴って剱岳初登頂を狙っている、という情報が入る。剱岳初登頂と測量、日本山岳会との争い。厳命を受けた「柴崎」は用意周到、虎視眈々と剱岳登頂を見据えていた…。


      「八甲田山」「鉄道員(ぽっぽや)」など、日本特有の"美しさ"を映像に乗せて表現してきた名カメラマン、木村大作が初監督に挑むは、新田次郎による原作『劔岳 点の記』の映画化。木村は黒澤明の「隠し砦の三悪人」からキャリアをスタートさせ、彼から"本物を撮る"ことへの意欲や熱意を学んだという。そういった彼の真摯な取り組みは、監督という役割を担っても変わらず、本作には一切の手抜きも感じられない。美しい映像を撮ることへの評判は今更述べるに及ばず、本作にも自然美描写が健在であるが、驚くべきは、約200日という撮影期間、立山連峰における100年前の測量隊の軌跡を実際に登山するというロケーションなど、あまりにストイックな製作スタイルである。とかく丁寧に大事作られた作品。それは観賞するだけで理解できるほどだ。
      
      作品の印象を一言に換えると"硬派"。剱岳初登頂、ひいては日本地図完成に、只ならぬ信念を持って挑んだ男たちの熱いドラマである。前提として木村の"生きた映像"があって、登山を安易にイメージしがちな素人の自分も、刹那に剱岳登山がいかに困難であるかを思い知らされる。登る、という言葉では足らない、険しい斜面。表情が変わりやすい酷寒の天候。そして、測量隊一行の背には重々しい測量機器が負ぶさる。こうした過酷な状況の中で、それでも真っ向から剱岳に立ち向かった「柴崎芳太郎」という人間は、陸軍参謀本部陸地測量部に所属し、越中剱岳の三等三角網完成を命ぜられた実在の人物である。浅野忠信は、この「柴崎」を闊達かつ明瞭な人物として表現した。香川照之も同様に、寡黙だが「柴崎」に忠実な案内人「長次郎」を違和感なく、ニュートラルに演じ上げた。

      浅野忠信と香川照之の貫禄ある、卓越した演技力で表現する「柴崎」と「長次郎」が物語を牽引しているのは疑いのないところだ。彼らは山を知り尽くした登山のスペシャリストであり、剱岳の過酷さを痛感しながらも、勇猛果敢に山頂を目指していく。前述の通りの映像がもたらすリアリティも手伝って、彼ら測量隊の苦境はとりあえず理解できるものの、「柴崎」と「長次郎」には、彼らなら何とかするだろう、といったような安心感が漂っている。それでも、物語が独特の緊迫感を失わない理由は松田龍平演じる「生田信」の存在にある。なぜなら、彼は登山経験のない観賞者の立場にもっとも近いからだ。厳しい登山であっても何とかなるのではないか、という「生田」の自信は、登山に対する素人考えを抱く私には共感できた。しかし、彼は様々な困難に遭遇する。登山に対する自信が打ち砕かれるなどは序の口で、思い通りに事が運ばないフラストレーションと体調の悪化、延いては死すら覚悟しかねない圧倒的な絶望感が「生田」を襲う。そんな彼を眺める私は、おそらく呆然としていただろう。登山に対する考え方を改めるとともに、「柴崎」や「長次郎」の頼もしさや凄みが増す。作品の見所のひとつとして、「生田」の心境の変化も挙げておきたい。
     
      陸軍参謀本部陸地測量部という組織、"点の記"という存在や台詞に用いられる専門用語の数々になかなか理解が追いつかず戸惑いを覚えたが、これは後学に頼ることにして、映像の迫力は申し分ない。史劇としてもスペクタクルとしても、非常に硬派で完成度の高い作品だ。観賞に訪れた、初夏の某シアターには空調の冷気がうっすらと漂っていて、映像の雪景色も相まって次第に寒いとさえ思った。本作に全く責任はないが、その後、私は風邪をひきました。
      
    ● 製作代表 : 東映
    ● 日本配給 : 東映
    ● 世界公開 : 2009年06月20日 - 日本
    ● 日本公開 : 2009年06月20日
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    # by movis | 2009-07-26 22:29 | 邦画
    MW -ムウ-
    ● MW -ムウ- [日本 / 2009年 / PG-12]

    b0055200_2310587.jpg手塚治虫の原作「MW」と比較すると、その全てが表現されているとは言えぬが、映画という範疇の中で最大限に魅せてくれた。作品の出来は良し、作りは巧い。しかし、"禁断の傑作"の映画化ゆえ、本作の捉え方はそれぞれに。物議を醸しそうな一作だ。
     


    監督は、「明日があるさ The Movie」の岩本仁志。原作は、手塚治虫の『MW』。「結城美智雄」役には、玉木宏。「賀来裕太郎」役には、山田孝之。「牧野京子」役には、石田ゆり子。「沢木和之」役には、石橋凌。「橘誠司」役には、林泰文。「美香」役には、山下リオ。「溝畑」役には、山本裕典。「三田」役には、風間トオル。「望月靖男」役には、品川徹。「松尾」役には、鶴見辰吾。「山下孝志」役には、半海一晃。「岡崎俊一」役には、中村育二。

    "世界を変えるのは、破壊か、祈りか。"
    現在から16年前、日本列島の南方に位置する"沖之真船島"と呼ばれる小さな島で、一夜にして島民すべてが忽然と姿を消した。ところが、この出来事に関しての報道がなされなかったばかりか、政府は事実隠蔽に奔走したのであった。しかし、彼らの誤算は、2人の少年が生き残っていたこと。この2人の少年がみた、あの日の凄惨な光景は、彼らの記憶から消え去ることはなく、悪夢となって脳裏にまとわり続けた。一人、「賀来裕太郎」は、自身の受難を克服しようと神に仕え、神父として迷える人々を救済する道を選んだ。一人、「結城美智雄」は"L.A.新世紀銀行"のエリート銀行マンとして手腕を振るったが、裏では故郷の出来事の真実を暴くため、関係者の追及と制裁を繰り返す道を選んだ。深淵たる絆で結ばれた「賀来」と「結城」は、やがて"MW(ムウ)"という謎めくキーワードにたどり着く。"許し"か"復讐"か。「賀来」と「結城」は、"MW"を巡る運命の決着に向けて歩み出す…。

     
      手塚治虫の生誕80周年を記念して、彼の原作『MW』を、「明日があるさ The Movie」の岩本仁志が映画化に挑む。「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」など、世界中に夢を与えた手塚作品において、『MW』は過激な性描写や猟奇描写を含んだピカレスク作品であり、"禁断の傑作"と謳われることでも有名である。映像化にあたっては、過激性を回避して物語を構築されているが、一部にグロテスクな表現があること、暗調なストーリーであることなどから、レーティング(PG-12)には留意されたい。日本テレビ系列にて2009年6月30日放送のTVオリジナルムービー、「MW -ムウ- 第0章 ~悪魔のゲーム~」は本作のタイアップ作品。同作は佐藤健、谷村美月、小出恵介らを迎え、映画本作の数ヶ月前のとある物語を描く。
     
      有名な原作を映画化した作品の中では、本作はひとつの道を示したかのようなな出来である。それは本作が、オマージュを欠かさずに原作を踏襲しながら、独自の存在感を放つ物語を描いているからだ。映画だからできること、映画だからできないことを正確に見極めたうえで、物語に映画独自のカスタマイズを施している。例えば、"MW"に翻弄される「賀来」と「結城」の宿命という観点では、2人が同郷という設定の本作が分かりやすい。例えば、「賀来」と「結城」の切っても切り離せない絆という観点では、過激な描写を含む原作が2人の関係性を生々しく描いている。原作と映画にこうした違いはあっても、物語の流れは変わらない。それゆえに、原作を読んで本作を観賞する人も、本作を観賞して原作を読む人も、2通りの「MW」を楽しむことができる。むしろ、2通りの「MW」がある、と思えるかどうかが鍵になりそうだ。
      
      物語をかき乱す"MW"という謎めいたキーワード。その名称の由縁は原作でも明らかにならないが、有力な一説に基づいたヒントが、本作の主題歌である「flumpool」の"MW ~Dear Mr. & Ms. ピカレスク~"というタイトルに隠れている。ところが、原作を知らず、本作を観賞しただけでは、おそらくストーリーから納得の答えを見出せないはずだ。それは原作で描かれていて、映画では描かれない要素があるからだ。「MW」という物語の映画化は原作ありきで魅力的要素が加味されているべき、と考えるのであれば、本作は言葉足らずだとも言える。原作と本作の違いを比較すれば、もっとも象徴的であるのは、山田孝之演じる「賀来」の存在感だろう。「賀来」が「結城」から逃れられない理由や「賀来」が神の道を選んだ理由、ずばり同性愛描写の説得は、やはり原作のほうが力強い。加えて、原作では人間らしく動的に行動する「賀来」があることで、静的に凶行を重ねる「結城」のおぞましさが強調されたが、本作は物語をアレンジして見せる上で、動性を「結城」に委ねるしかなく、結果的に静的な「賀来」の存在感は寂しいものになってしまった。
      
      しかしながら先に述べたように、映画表現の制約という現実を捉えれば、精一杯の鋭意と努力は垣間見える出来である。恥を承知で述べると、はたして手塚治虫が「MW」で何を主体的に描きたかったのか、原作を読んで、本作を観賞して、それでもなお確信が掴めないのだが、原作と本作、双方で描かれていたのは、人間性ひいてはドラマ性を排除した狂気、欲望の世界であり、カタルシスや正義のない混沌であった。原作を読みきったときと同じ、ずぶずぶと「結城」の狂気に飲み込まれるような脱力感や絶望感が本作にもあった。

      コントラストの強い荒々しい色彩が作り出す独特の雰囲気の中、サスペンス要素を伴いながら作品はスピーディに展開していく。作品の出来や作りの巧妙さは上々と評価したい。だが、やはり"禁断の傑作"と謳われるインパクトの強い原作の映画化である。それだけに本作の価値はそれぞれに、物議を醸しそうな一作である。作品の主張が寡黙なだけあって、玉木宏のカッコ良さばかりが押し出てている感も否めないが、彼や原作のファンのみならず、興味があるなら観賞に損はないだろう。
       
    ● 関連作品 ※レビュー対象外
    MW -ムウ- 第0章 ~悪魔のゲーム~ [TV/2009年]
     → タイアップ作品、TVムービーとして放送
      
    ● 製作代表 : Amuse Soft Entertainment
    ● 日本配給 : GAGA Communications
    ● 世界公開 : 2009年07月04日 - 日本
    ● 日本公開 : 2009年07月04日
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    # by movis | 2009-07-03 23:26 | 邦画
    頭文字D The Movie / Initial D
    ● 頭文字D The Movie / Initial D [香港 / 中国 / 2005年]

    b0055200_1303910.jpg漫画家、しげの秀一による同名コミックシリーズを"インファナル・アフェア"のキャストとスタッフが実写化。映像技術に頼ることなく、実際のカーアクションによる公道バトルの様相は期待以上のもの。しかし、どうしても短尺で描かれるためにジレンマがある。



    監督は、"インファナル・アフェア"シリーズのアンドリュー・ラウとアラン・マック。原作は、"頭文字D"シリーズのしげの秀一。「藤原拓海」役には、ジェイ・チョウ。「茂木なつき」役には、鈴木杏。「藤原文太」役には、"インファナル・アフェア"シリーズのアンソニー・ウォン。「高橋涼介」役には、"インファナル・アフェア"シリーズのエディソン・チャン。「中里毅」役には、"インファナル・アフェア"シリーズのショーン・ユー。「立花樹」役には、"インファナル・アフェア"シリーズのチャップマン・トー。「立花祐一」役には、ケニー・ビー。「須藤京一」役には、ジョーダン・チャン。「岩城清次」役には、リュウ・ケンホン。「健二」役には、阿部力。

    "It's not what you drive, it's what drives you"
    "藤原とうふ店"を営む「藤原文太」を父に持つ高校生「藤原拓海」。家業を助けるため、「拓海」は毎日早朝から「文太」の車を駆り、"秋名山"の頂上にある旅館に豆腐を届けた。豆腐は脆く、壊れやすい。「拓海」は常々「文太」から豆腐を崩すな、と忠告を受けた。「拓海」は父の忠告を守りながら、それでも早く帰宅したい一心で、配達に要する時間を削っていく。それが「文太」の"教育"であることなど彼は知る由もなかった。「拓海」と友人「樹」がアルバイトをしているガソリン・スタンドに、"妙義山"をテリトリーとする走り屋集団"妙義ナイトキッズ"の「中里毅」が駆る日産・R32スカイラインGT-Rが現れる。「中里毅」の挑発に乗った「樹」は、「拓海」を助手席に乗せ、"秋名山"で公道バトルに挑むが結果は惨敗。意気揚々の「中里毅」であったが、その晩、峠を信じがたい速度で攻め込むトヨタ・AE86スプリンタートレノに遭遇する…。


      漫画家、しげの秀一による原作"頭文字D"は、公道での自動車レースに凌ぎを削る若者たちを描いた作品。走り屋の行為に興味のなかった平凡な高校生「藤原拓海」が、ひょんな出来事から公道バトルに魅了され、やがて"公道最速"を志していく。「拓海」が駆るトヨタ・AE86スプリンタートレノ、通称"ハチロク"は、非力でありながらも、癖のない優れたレスポンスと、軽量な車両重量による抜群のスタビリティによって、ダウンヒルでは、パワーのある自動車を相手にしない。このコミックの影響もあって、"ハチロク"は80年代後期のモデルであるにも関わらず、一部の自動車ファンたちの間では根強い人気を誇っている。実写化に挑むのは、"インファナル・アフェア"シリーズのアンドリュー・ラウとアラン・マック。加えて、本作にはアンソニー・ウォン、エディソン・チャン、ショーン・ユーら、"インファナル・アフェア"シリーズの主演陣が集った。
     
      まず、原作のファンを安心させる、もしくは彼らの期待に応えてくれそうな本作の要素は、公道を攻め込む自動車が原作に忠実に、そして圧倒的なスピード感と迫力を帯びて描かれている点であろう。「拓海」の"ハチロク"、「中里毅」のR32スカイラインGT-R、「高橋涼介」のマツダ・RX-7(FC3S)、「須藤京一」の三菱・ランサーエボリューションIIIGSRなど、原作でも存在感たっぷりに描かれる自動車がほぼそのままに登場する。こうした名車が劇中で魅せるテクニックは、映像技術に頼ることなく「タカハシレーシング」による実際のカーアクションであるというのだから、その驚愕の挙動には原作のファンのみならず、自動車ファンには悦喜の極みに違いない。また近接、遠隔と切り替わるカメラワークが巧妙で、めまぐるしいレースシーンもただ疾走感に身を任せていられるのが快い。ガードレールをなでるようにテールを流す"ハチロク"の様子は、躍動感がある原作を読むとき以上にハラハラとした。レースの舞台となる、夜の帳が降りた峠の描写も幻想的で美しい。目に映るものは、申し分なく楽しめる。
      
      作品として本作を観る。"インファナル・アフェア"のキャスト、スタッフによる実写化であるから、物語の舞台が日本であるにも関わらず、日本語が聞こえてこないという違和感を訴えるのは野暮だろうが、長編の原作を短尺で映像化する作品にありがちなジレンマは本作にもある。例えば「拓海」と「茂木なつき」のエピソードなどは、もう少し核心が語れるべきであった。しかしながら、そうしたエピソードに対する説明や説得の不足感を禁じえないにしても、「文太」や「樹」に見られるように原作のキャラクターの性格を大幅に変更してみたり、原作のキーマンのひとりであり「高橋涼介」の弟である「高橋啓介」を登場させない、といった大胆な設定がありながら、"頭文字D"という作品のおいしいところは上手く表現されたか。

      著名な原作が映像化されるときほど、作品の評価は厳しくなりがちであるが、本作は映像の迫力を以ってファンの期待に応えてくれるだろう。加えて、原作を知らなくてもそこへの興味を煽っていくだけの魅力も兼ねているように思う。苦言を呈せば、後者は良くても、前者、原作のファンに二度三度と観賞させたいと思わせる、映画作品としての独自性やレゾンデトールには乏しい。アイデア自体を原作に踏襲した上で、全く独立した物語を見せてくれれば…。キャストとスタッフを眺め見て、勿体なさを禁じえなかった。何がそれほど不満かと言えば、正直な胸の内は、サンバーストイエローのマツダ・RX-7(FD3S)が見たかっただけなのだけど…。
       
    ● 製作代表 : Media Asia Films
    ● 日本配給 : GAGA Communications
    ● 世界公開 : 2005年06月23日 - 中国/香港/シンガポール
    ● 日本公開 : 2005年09月17日
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    # by movis | 2009-06-28 01:37 | アクション
    ダージリン急行 / The Darjeeling Limited
    ● ダージリン急行 / The Darjeeling Limited [アメリカ / 2007年]

    b0055200_1693019.jpg家族の絆をテーマに、気持ちが擦れ違った3人の男兄弟がインドを旅するヒューマン・コメディ。彼らの珍道中の様子は果てなくゆるい。シリアスな展開もありながら、そっと心を洗ってくれるような温かさもある。風変わりだが、どこか憎めない不思議な作品であった。
     


    監督は、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のウェス・アンダーソン。「フランシス・ホイットマン」役には、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「アルマゲドン」のオーウェン・ウィルソン。「ピーター・ホイットマン」役には、「レストラン」「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ。「ジャック・ホイットマン」役には、「天才マックスの世界」「ハッカビーズ」のジェイソン・シュワルツマン。「パトリシア・ホイットマン」役には、「女と男の名誉」のアンジェリカ・ヒューストン。「リタ」役には、アマラ・カラン。「アリス」役には、カミーラ・ラザフォード。「ブレンダン」役には、ウォレス・ウォロダースキー。ワリス・アルワリア、イルファン・カーン、バーベット・シュローダー、ナタリー・ポートマン、ビル・マーレイらの出演も。

    "あした、僕たちはどこにいるんだろう..."
    インド北西部を走る"ダージリン急行"が駅のホームを離れて速度を上げる。これに乗り遅れんとホームを駆ける「ビジネルマン」。さらに彼の後を追う「ピーター」。呆然と列車を見送る「ビジネスマン」を横目に、「ピーター」は何とかキャビンに転がり込んだ。「ピーター」を出迎えたのは、「ホイットマン」3兄弟の末っ子「ジャック」だった。3兄弟は父親の死をきっかけに絶交状態であったが、長男「フランシス」が兄弟の絆をとりもどすため、こうしてインドの地に弟たちを呼び出したのだった。彼らの日常は順風満帆とは言いがたい。忠実な助手「ブレンダン」を連れている長男「フランシス」はバイク事故で重傷を負い、奇跡の生還を果たすものの頭に巻かれた包帯が痛々しい。父の遺産を独り占めするな、と「フランシス」から詰め寄られている次男「ピーター」は、妊娠7ヶ月半の妻がいるものの価値観の違いから離婚を考え始めている。自らの家族をネタにした『ルフトヴァッフェ修理工場』という小説を書き上げた、作家の三男「ジャック」は失恋したばかりだ。兄弟の絆を取り戻す、という目的がある旅行であるにも関わらず、1年の期間を空けての再会は穏やかであるわけもなく…。


      活躍が期待される若手監督ウェス・アンダーソンは、「フランシス」役として本作にも出演しているオーウェン・ウィルソンと関係が深い。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」では共に2001年第74回アカデミー賞の脚本賞ノミネートを受けている。本作は、オーウェン・ウィルソンに加え、「天才マックスの世界」でウェスと仕事を共にしたジェイソン・シュワルツマンと、「戦場のピアニスト」でアカデミー主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディを迎え、インドの地を舞台にした男三兄弟の珍奇な旅が描かれている。どこかズレていて、果てしなくゆるい。取り留めもないが、それが癖になりそうな作品であった。

      何よりもまず色彩とアイテムの可愛らしさに目を奪われる。インドという舞台を、多少は偏ったデザインで描いているのだろうけれども、赤、橙、黄色などの暖色で彩って、エキゾチックで解放的に魅せている。これはミレーナ・カノネロら著名な美術クリエイターの成せる業。「ホイットマン」3兄弟の旅を眺めながら、自身の旅情をそそられるようであった。そして本作でもっとも印象的なアイテムが、マーク・ジェイコブスが直々にデザインしたヴィトンのスーツケース。「ホイットマン」3兄弟が両手いっぱいに抱えたスーツケースには何が詰まっているのか。ウェスが本作で描きたいメッセージのひとつが、このアイテムに隠されている。
      
      兄弟のはぐれた絆を取り戻す、という名目のインド旅行には、生き別れた彼らの母親に会うという目的も潜んでいる。3人の男のゆるい珍道中に終始するかと思いきや、意外にもシリアスな展開が待っている。ウェスのこれまでの作品でも観られたような"家族の大切さ"が語られるわけだが、どうも彼の作品の語り口はシャイなのか素直じゃないのか、不器用さを感じ得る。それはまさに「ホイットマン」3兄弟の気持ちの通い合いの様子そのままで、でもどこかいじらしく憎めないのだ。その3兄弟を演じる、オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディ、ジェイソン・シュワルツマンという面々は兄弟という設定が無謀とも思えるキャスティングだが、これもなかなか味わい深い。それぞれが異なる心と強い個性を持つ男たちが、何をキッカケに、どういった過程で絆を取り戻していくのか。珍道中の終わりは、独特のカタルシスを以って描かれる。
      
      ウェスの音楽の選び方もセンスが光る。「Peter Sarstedt」、「The Kinks」、「The Rolling Stones」らの楽曲を巧みに使いながら、ロードムービーとしての本作全体を盛り上げていく。そういった意味では、本作をBGMの代わりに観賞するのもオススメ。家族というテーマがあり、シリアスな展開があるにしても、やはり「ホイットマン」3兄弟の珍道中はゆるい。彼らの絆に涙を誘われても良し、インドの情緒に魅了されても良し。癖があって風変わりだが、そっと心を洗ってくれるようなヒーリングを備えた、性格の面白い作品だ。
     
    ● 関連作品 ※レビュー対象外
    ホテル・シュヴァリエ [2007年]
     → 「ダージリン急行」本編上映前のプロローグ作品。
     
    ● 製作代表 : Fox Searchlight Pictures
    ● 日本配給 : 20th Century Fox
    ● 世界公開 : 2007年09月29日 - カナダ
    ● 日本公開 : 2008年03月08日
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    # by movis | 2009-06-21 16:17 | コメディ