Top
MOVIS
one for all, all for one
Will Be Next to ...
  • LIE TO ME 嘘の瞬間 1st season
  • LIE TO ME 嘘の瞬間 2nd season
  • アマルフィ 女神の報酬
  • ターミネーター サラ・コナー クロニクルズ 1st season
  • ターミネーター サラ・コナー クロニクルズ 2nd season
  • インセプション
  • 最近のエントリ
    検索
    カテゴリ
    タグ
    タイトル別カテゴリ
    ■ 音順カテゴリ


    ■ 特集
    映画で音楽を聴く

    ■ 公開年度別カテゴリ

    sorry...
    restorin' soon ...
    最新のトラックバック
    ワンピースのこのセリフに..
    from 脳挫傷による見えない障害と闘..
    252生存者あり(テレビ..
    from 単館系
    Blu-ray バックド..
    from VAIOちゃんのよもやまブログ
    FRINGE シーズン1
    from piece of life ..
    コラテラル(55点)評価:△
    from 映画批評OX
    『ある日どこかで』観てほしい
    from 映画のブログ
    ps3TERMINATO..
    from 家電逸品
    アルマゲドン
    from Addict allcine..
    ターミネーター2
    from 映検つながるブログ
    バンテージ・ポイント
    from 映画、言いたい放題!
    救命病棟24時
    from 救命病棟24時
    ハッピーフライト
    from ピースのAMEBLO CA..
    ハッピーフライト
    from 映画、言いたい放題!
    バッファロー'66
    from Addict allcine..
    『ジャンパー』を観たぞ〜!
    from おきらく楽天 映画生活
    ジャンパー(感想120作..
    from 別館ヒガシ日記
    スパイダーウィックの謎
    from 映画、言いたい放題!
    真夏のオリオン
    from Diarydiary!
    真夏のオリオン
    from 橋本甜歌 前略 画像
    グラン・トリノ
    from Diarydiary!
    最新のコメント
    > ムーさん なか..
    by movis at 03:46
    私も、そのブログの読みま..
    by mnstr_movie at 20:47
    > ムーさん ども..
    by movis at 14:32
    どうもどうも!山形の遊び..
    by mnstr_movie at 12:57
    > 台湾人さま は..
    by movis at 00:09
    リチャード・チェンバレン..
    by 台湾人 at 00:16
    > 鍵コメントさま ..
    by movis at 03:42
    > samurai-ky..
    by movis at 01:23
    「眼下の敵」を筆頭に"潜..
    by samurai-kyousuke at 09:34
    > Jimさん は..
    by movis at 12:19
    一年ほど前に飛行機の中で..
    by Jim at 22:51
    > ならぢゅん さん ..
    by movis at 06:39
    Youth-Kさま、トラ..
    by ならぢゅん at 12:06
    > samurai-ky..
    by movis at 02:02
    基本的には娯楽作品が好き..
    by samurai-kyousuke at 23:08
    > samurai-ky..
    by movis at 15:52
    ロイ・バッデイ(ルトガー..
    by samurai-kyousuke at 01:03
    > samurai-ky..
    by movis at 23:33
    さすがにフランク・ダラボ..
    by samurai-kyousuke at 20:30
    > samurai-ky..
    by movis at 00:14
    フォロー中のブログ
    その他のジャンル
    ファン
    記事ランキング
    ブログジャンル
    画像一覧
    リンク
    タグ:□ アクション ( 11 ) タグの人気記事
    少林少女
    ● 少林少女 [日本 / 2008年]

    b0055200_22564464.jpgとにかく、元気がよく、目に映るものは楽しい作品であった。しかし、こうした素材がうまく活きなかったか。破綻し、強引に予定調和に持ち込まれるプロット。クレジットにも名を連ねるチャウ・シンチーへのオマージュはどこに…。岡村隆史ファンとしては、なかなか満足!



    監督は、"踊る大捜査線"シリーズの本広克行。エグゼクティブプロデューサーには「少林サッカー」のチャウ・シンチー。「桜沢凛」役には、柴咲コウ。「大場雄一郎」役には、仲村トオル。「劉ミンミン(※1)」役には、キティ・チャン。「ティン」役には、ティン・カイマン。「ラム」役には、ラム・チーチョン。「田村龍司」役には、岡村隆史。「岩井拳児」役には、江口洋介。「清水真実」役には、山崎真実。

    "彼女に日本は狭すぎる。"
    中国、"少林拳武術学校"。三千日の厳しい修行を終えた者たちが、この地を旅立とうとしていた。故郷に戻ってからの決意を口にする面々。「桜沢凛」のそれは、日本に少林拳を広めること。しかし、「凛」を見送る老師たちには、彼女の内に秘められた未知数の気が闇に利用されてしまうのではないか、という不安があった。一方、日本に帰国した「凛」は、祖父が開いた"少林拳練功道場"に向かう。ところが、道場はすでに荒廃していた。事情を把握するため、兄弟子のもとを訪ねた「凛」は、かつての先生が中華食堂を営んでいることを知り…。


      "踊る大捜査線"のTVシリーズでは演出を、映画シリーズでは監督を務めた本広克行が、「県庁の星」「HERO」などの邦画話題作を製作した亀山千広と格闘アクションを描く。また、「少林サッカー」「カンフーハッスル」のチャウ・シンチーが、エグゼクティブプロデューサとしてクレジットに名を連ねている。

      はじめに、元気がいい作品であることを認めておきたい。元気がいいから、エピローグの後味が悪い理由もない。「mihimaruGT」のタイアップ楽曲も作品の余韻を楽しく盛り上げる。主演格の顔ぶれも個性的であり、「少林サッカー」や「カンフーハッスル」に出演したティン・カイマンとラム・チーチョンもうまく溶け込んでいる。目に映るものが楽しい。

      一方で、憂鬱も少なくない。チャウ・シンチーの「少林サッカー」や「カンフーハッスル」は邦画には類を見ないような掟破りのスタイルを貫いていた。これらの作品にモチーフがあるとしても、本作が同じ路線を歩む必要はない。しかし、作品の方向性が迷走してしまっている点が最大の問題だ。少林拳を広めたい「凛」と、ラクロス部を立て直したい「ミンミン(※1)」の思惑が一致し、相互に理解を示していく。コメディを押すプロットに、こうしたドラマを含めた。ところが、どうもクライマックスに上手く結びついていかない。ストーリーを破綻させるならそれでも良かったが、それならせっかくのドラマが引き立たない。ここにジレンマがある。

      結局のところの原因は、開き直りが足りなかったことではないだろうか。力任せな作品にも仕上げきれなかった。モチーフがモチーフであるだけに、演者が演者であるだけに、思い切った演出もできず、日本人の口に合うように作り上げるには難しい作品だっただろう。ああでもない、こうでもないという製作陣の迷いが目に見えるようである。そうであるから、オマージュも明確にならなかった。登場人物の行動や言動の動機には勢いを与えてしまっただけに、予定調和を歩むにも強引な舵取りが必要だった。冒頭で述べたような魅力も備えているだけに、はがゆい思いを禁じえない作品だった。

      ここからは完全に余談。私は岡村隆史のファンである。本作は彼目当てだった、と言っても過言ではない。「岸和田少年愚連隊」や「無問題」は別として、こうした規模の大きな作品で、物語に不可欠なキーパーソンを演じているではないか。矢部浩之をパートナーに持つ岡村隆史と、矢部浩之の実兄がマネージャーを務めていた山崎真実が劇中で肩を並べているのも変な感じだ。こうして、偏った期待を持っていたから本作はなかなか満足であった。岡村隆史に存在感のあるこんな作品を、『待っとったでぇ~』。

    ※1 ... 王:おうへんに民

    ● 製作代表 : Fuji Television Network
    ● 日本配給 : 東宝
    ● 世界公開 : 2008年05月29日 - 香港
    ● 日本公開 : 2008年04年26日
    [PR]
    by movis | 2008-05-20 00:14 | 邦画
    NEXT - ネクスト - / NEXT
    ● NEXT - ネクスト - / NEXT [アメリカ / 2007年]

    b0055200_15193923.jpg自分にまつわる2分先までの未来が先見できる男が陰謀に巻き込まれていく、という物語のアイデアがなかなか面白い。ストーリーが進行するにつれて暴走するプロットに、もう少し落ち着きがあって欲しかったのだけれども、スピード感があって娯楽作としては手堅い。



    監督は、「007/ダイ・アナザー・デイ」のリー・タマホリ。原作は、フィリップ・K・ディックの『ゴールデン・マン』。製作と「クリス・ジョンソン」役には、"ナショナル・トレジャー"シリーズのニコラス・ケイジ。「カリー・フェリス」役には、「エデンより彼方に」「美しすぎる母」のジュリアン・ムーア。「リズ・クーパー」役には、「エリザベスタウン」「ステルス」のジェシカ・ビール。「アーヴ」役には、"刑事コロンボ"シリーズのピーター・フォーク。「スミス」役には、「トリコロールに燃えて」のトーマス・クレッチマン。「キャバノー」役には、「タイガーランド」のトリー・キトルズ。

    "If you can see the future, you can save it."
    ラスベガスにいるパフォーマーの中には、タネも仕掛けもない、生まれ持った能力で稼ぐ連中がいる。「フランク・キャデラック」という芸名で活躍する「クリス」もそのひとりである。彼は自分にまつわる2分先までの未来が見えた。ところが例外もあって、ひとりの女性の未来だけは遠くまで見通すことができた。彼女は魅力的だが、出会ったことがない。8時9分、カフェでその女性に出会う。不確かだが鮮明なイメージを信じ、マティーニを飲みながら彼女を待つ日が続いた。ある日、彼のパフォーマンスを眺める特異な視線があった。FBI捜査官である「カリー」と「キャバノー」には、彼の能力の真贋を早急に確認しなければならない事情があった…。


      「ブレードランナー」や「トータル・リコール」などの原作を生んだフィリップ・K・ディックの『ゴールド・マン』を、リー・タマホリが映画化した。自身にまつわる2分先までの未来を先見できる男が、国家を揺るがす危機に巻き込まれるSFサスペンスである。ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーアを核に展開するストーリーに、ジェシカ・ビールが華を添える。ちなみに、プロローグで「クリス」が韓国系女性を相手にマジックを披露するシーンがあるが、カメオ出演のこの女性はニコラス・ケイジの妻、アリス・キム(アリス・キム・ケイジ)である。憎い演出だ。

      2分先を先見できる、という設定はなかなか面白い。そして、大味かと思える作品であるが、意外にも導入部は丁寧かつ親切に描かれている。一考すると地味にも思える能力ではあるが、爽快な映像を見せておきながら、応用次第では大きな可能性を秘めていること、制約と例外があることを説得してくる。実は、ここでほぼ作品のトリックは明かされている。ストーリーが進行するにつれて能力が一人歩きしているかのような混乱が生じるが、納得するには序盤のシーンを思い返してみると良いかもしれない。ニコラス・ケイジが見せる殺陣がかっこよかった。

      さて、作品は95分という短尺を誇っているのであるが、いささか消化不良な印象が拭えない。核兵器によるテロ計画の阻止がテーマであろうが、「クリス」と「リズ」のロマンスも主張が強い。それでも、95分に作品が収まっていれば痛快だったのだろうが、「バンテージ・ポイント」のようなコンパクトさにも欠け、いくつかの疑問が白黒つかぬままスタッフ・ロールを眺めてしまった。この手の作品は鮮度が命であるから無駄な長尺も感心しえないが、暴走しそうなプロットにもう少し落ち着きを与えて欲しかった。

      暴走という言葉を使えば、まさにエピローグはそれを極めているのだが、挑戦的というべきか、挑発的というべきか、淡白に作品を締められるよりは良いと思った。こうした粗放的なエピローグは、さまざまな映画にも応用されているけれども、本作は非常に大胆である。ともあれ、FBI捜査官の期待と「クリス」の憂鬱にも表れているように、未来を先見できるにしても2分先まで、という何とも微妙な能力の設定がものをいう。謎解きを迫られても、この根底は変わらない。世界観もこじんまりとしているし、もう少し濃密なストーリーを楽しみかったとは思うが、スピード感があってアイデアが面白い、手堅い娯楽作であることは認めておきたい。

    ● 製作代表 : Initial Entertainment Group
    ● 日本配給 : GAGA Communications
    ● 世界公開 : 2007年04月25日 - フランス/ベルギー
    ● 日本公開 : 2008年04月26日
    [PR]
    by movis | 2008-05-04 15:26 | SF
    七人の侍
    ● 七人の侍 [日本 / 1954年]

    b0055200_6155426.jpg言わずとしれた巨匠、黒澤明を代表する作品のひとつ。時代劇やアクションの要素が高精度に描かれているのはもちろんのこと、これらを支える伏線の存在感が非常に鋭い。3時間を超える長尺が苦痛に感じなかった。名作と称される由縁、確かにこの目で見た。



    監督は、「羅生門」「隠し砦の三悪人」の黒澤明。「勘兵衛」役には、志村喬。「菊千代」役には、三船敏郎。「七郎次」役には、加東大介。「五郎兵衛」役には、稲葉義男。「平八」役には、千秋実。「久蔵」役には、宮口精二。「勝四郎」役には、木村功。「志乃」役には、津島恵子。「利吉」役には、土屋嘉男。「万造」役には、藤原釜足。「与平」役には、左ト全。「茂助」役には、小杉義男。「儀作」役には、高堂国典。

    [NO TAGLINE]
    戦国時代、各地で勃発した戦乱はさまざまな問題を引き起こした。野武士の横行もそのひとつである。とある貧しい山村、農民たちは、野武士との懸命な談合によって命だけは守ったものの、あらゆるものを奪われてしまった。そんな折、1人の農民が野武士の新たな奇襲計画を知り、村は恐怖と絶望に包まれる。我慢も限界に達した若い百姓「利吉」は、野武士との対峙を提案する。周囲の賛同をなかなか得ることができなかったが、村の長老「儀作」から、空腹の侍を雇うという策が立つ。早速、「利吉」、「万造」、「与平」、「茂助」は侍を定めるべく街へ出掛けるが、飯を食わせるから野武士を討伐してくれ、という条件に耳を貸す者はなかなか現れず…。


      言わずと知れた巨匠、黒澤明を代表する作品のひとつ。1954年、第15回ヴェネチア国際映画祭では、監督を評価する銀獅子賞を受賞した。この作品は国内外の業界に大きな影響を与えた。同じ志をもつ7人が集う、というモチーフが「荒野の七人」や"スター・ウォーズ"シリーズで応用されていることも有名である。リアリティに拘り、納得できるまで作品を作り上げていく、という黒澤のストイックな姿勢が、本作にも堂々と反映されている。

      単刀直入に、面白い。俯瞰すると知的で緻密なプロットの上に作品が構成されていることが分かるのであるが、随所でコメディしかり、黒澤のユーモアが光っている。百姓に雇われた侍が野武士から村を守っていく、という軸をしっかりと見捉えながら、伏線は完璧に回収している。補助的なエピソードに意識が振られるのであるが、結局はうまく本流に結びついていくのである。本作では、こうした快感を幾度と得ることができる。作品の中には喜怒哀楽が散りばめられているのであるが、とりわけ楽しいシーンの印象が強い。思わず、ドッと笑ってしまうようなものも少なくない。こうした黒澤のユーモアを、演者は正確に表現している。その中でも「菊千代」演じる三船敏郎のハマり様は奇跡を見ているかのようであった。

      強きが弱きを助ける、というシンプルな作品に落ち込んでいないのも良い。序盤、勝ち気だが傲慢な侍と臆病で卑屈な農民はなかなか相容れないのであるが、次第に相互の先入観を捨て、理解を示していく。こうした作品のテーマになりそうなドラマ要素も、本作に至っては作品を盛りたてるための素材であるのだから、ただただ感銘を受けるばかりである。ところで、さて野武士が攻め入ろうか、という折に、侍が農民を嫌悪するエピソードがあるのだが、その原因がすぐには分からなかった。これに代表されるような、かつての日本人が持っていた、近代では淘汰されてしまったものの考え方や価値観が発見できる点も実に興味深かった。

      本作はあくまでも時代劇であり、アクションである。数々のスタイルを確立した黒澤明であるから、これらの要素が高精度を誇っているのは言うまでもない。しかしながら、作品はそれだけで成り立っているわけではない。笑いあり涙あり、と言う言葉がこれほどまでに至言である作品は稀である。無言実行、寡黙で自身に厳しい「久蔵」に憧れた。大げさかもしれぬが、性格も生き方も違う七人の侍の中から、人生のロールモデルを探すのも良い。名作と称されるその由縁、この目でしかと見た。

    ● 製作代表 : 東宝
    ● 日本配給 : 東宝
    ● 世界公開 : 1954年08月 - イタリア(第15回ヴェネチア国際映画祭)
    ● 日本公開 : 1954年04月26日
    [PR]
    by movis | 2008-04-29 06:20 | 邦画
    バンテージ・ポイント / Vantage Point
    ● バンテージ・ポイント / Vantage Point [アメリカ / 2008年]

    b0055200_8303595.jpg1つの事件を8つの視点で見せて1つの真実に集約していく。構成のアイデアにパンチ力がある。この作品の優れている点は、アクションを含ませながらも、90分という上映時間ですべてを片付けてしまうところ。独特のテンポと緊迫感ある音楽に飽きを感じる隙がなかった。



    監督は、ピート・トラヴィス。「トーマス・バーンズ」役には、「ドラゴンハート」「オーロラの彼方へ」のデニス・クエイド。「ケント・テイラー」役には、海外ドラマ"LOST"シリーズのマシュー・フォックス。「ハワード・ルイス」役には、「プラトーン」「フォーン・ブース」のフォレスト・ウィッテカー。「スワレス」役には、「オーシャン・オブ・ファイヤー」のサイード・タグマウイ。「エンリケ」役には、「オープン・ユア・アイズ」のエドゥアルド・ノリエガ。「ハビエル」役には、「ボーン・アルティメイタム」のエドガー・ラミレス。「ベロニカ」役には、「ミュンヘン」のアイェレット・ゾラー。「レックス・ブルックス」役には、"エイリアン"シリーズのシガーニー・ウィーバー。「アシュトン」役には、「スモーク」「グッド・シェパード」のウィリアム・ハート。

    "8 Strangers. 8 Points of View. 1 Truth."
    スペイン、サラマンカ。テロ撲滅を謳う国際サミットの開催に沸くこの地で、演説台に立った「アシュトン」アメリカ合衆国大統領が何者かに狙撃される。立て続けに起こった爆風が、空を裂く悲鳴と、逃げ惑う人々を消し去る。新たな歴史が刻まれようとしていた華やかな舞台は、一瞬にして黒煙と静寂に包まれた。この凄惨な事件の真実を解く鍵は、8つの異なる視点にあった…。


      監督のピート・トラヴィスは、これまでTV作品を手掛けてきた。彼の劇場デビュー作品である本作は、完成度の高いスリラーである。まず何よりも強調しておきたいのは、濃密なボリューム感をたたえていること。90分という上映時間に疑いを持ってしまうほどであった。

      1つの事件を8つの視点で見せていく、という性格から"羅生門スタイル"の採用を予想していたが、1つ1つの視点の死角を別の視点が補っていく構成であった。であるからして、ヒントが少なく、作品の結末を予想させない点に意地悪さを覚えるのだが、真相が知りたい、という欲求が頭をもたげてくる。容疑者を随所に散りばめてミスリードを誘っているため、作品にグイグイと引きずり込まれた。こうした要素があって、思わず海外ドラマ「24 TWENTY FOUR」を重ねた。

      嫌というほど同じシーンを観た後は、アクション作品の様相を呈しながら、結末に向けてストーリーが加速していく。アクションに関しては、残念ながら昨今の流行を出し抜くほどの目新しさは発見できなかったものの、思わず仰け反るような迫力がある。

      めまぐるしい展開に見失いがちであるが、キャストの顔ぶれが実に贅沢である。シガーニー・ウィーバー、ウィリアム・ハート、デニス・クエイドなどのベテランは然ることながら、「ボーン・アルティメイタム」のエドガー・ラミレスや「ミュンヘン」のアイェレット・ゾラーなど、近年の大作で"見た顔"が並んでいる。彼らの出演作品はジャンルが共通しているわけではないが、この手の作品に出演しても違和感がない、という点で絶妙な配役とも言える。それぞれが過干渉することなく、スムースな物語の進行を助けている。

      一見関係がなさそうな8つのストーリーに複雑な伏線があり、これを細やかに回収しながら1つの真実を見せていく。迫力あるアクション・シーンがある。この作品が優秀であるのは、冒頭でも述べたように、こうした要素をたった90分で片付けてしまうからである。独特のテンポと緊迫感のある音楽が手伝って、飽きを感じることなく見通すことができた。詳細なストーリーにはリアリティを感じ得ないのであるが、エンターテイメント作品として十分な質を備えた作品であった。

    ● 製作 : Original Film
    ● 配給 : Sony Pictures Entertainment
    ● 公開 : 2008年2月20日 - フィリピン/アメリカ(ニューヨーク/プレミア)
    [PR]
    by movis | 2008-03-15 08:34 | サスペンス / ミステリー
    ジャンパー / JUMPER
    ● ジャンパー / JUMPER [アメリカ / 2008年]

    b0055200_1492533.jpg爽快でパワフル。目に見えるものが楽しい。ダグ・リーマンの経験が大いに活かされた。VFXという助力を得て、壮大なケンカ映画を完成度の高い娯楽作品として仕上げた。ヘイデン・クリステンセンの勢いは相変わらずだが、ジェイミー・ベルという存在にも一目置きたい。



    監督は、「ボーン・アイデンティティー」「Mr. & Mrs. スミス」のダグ・リーマン。原作は、スティーヴン・グールドの『ジャンパー 跳ぶ少年』。「デヴィッド・ライス」役には、「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」のヘイデン・クリステンセン。「ミリー・ハリス」役には、海外ドラマ"The OC"シリーズのレイチェル・ビルソン。「グリフィン・オコナー」役には、「キング・コング」「父親たちの星条旗」のジェイミー・ベル。「ローランド・コックス」役には、「パルプ・フィクション」「ダイ・ハード3」のサムエル・L・ジャクソン。

    "anywhere is possible."
    ミシガンで生まれ育った高校生「デヴィッド」は、想いを寄せる「ミリー」にスノーグローブを贈った。しかし、同級生の難敵「マーク」はそれを強引に奪い、凍て付く河へと放り投げた。「ミリー」の制止もきかず、「デヴィッド」は凍った水面に脚をおろす。スノーグローブは取り戻せたが、足元が割れ、「デヴィッド」は川底へと沈む。生命の危機に直面し、彼は自身の才能を知る。気が付くと、馴染みのある図書館の中であった。"JUMP"に目覚めた。ハッピーエンドのはずだった…。


      VFXの技術進歩に懐古的な憂いを感じる反面、目に見える楽しさが増えたとも思う。シームレスに世界を飛び回る「デヴィッド」の姿は非常に爽快かつパワフルであり、マイケル・ベイの「トランスフォーマー」にも同様の心象を抱いたが、シーンの迫力には圧倒されるばかりであった。

      ダグ・リーマンの監督キャリアは、「ボーン・アイデンティティー」「Mr. & Mrs. スミス」に次いで本作が3作目であるが、ここ6年間の間、アクション作品のビッグ・タイトル製作に携わってきただけあって、その経験が大いに活かされている。もっとも象徴的であるのが、"ジャンパー"と"パラディン"、追う者と追われる者の逼迫した対決の模様である。有利不利の微妙なシーソーゲームの様相を呈しながらも、終盤に向かうにつれ、バトルを激化させていく。VFXという助力も得て、壮大で、悪く言えば傍迷惑なケンカ映画を完成度の高い娯楽作品として仕上げた。

      "スター・ウォーズ"シリーズで、世に名を知らしめたヘイデン・クリステンセンは、またしても一筋縄ではいかない若くて勢いのある役柄に挑んだわけだが、十二分に存在感を示した。彼にも増して、冷静かつ孤高の"ジャンパー"である「グリフィン」を演じたジェイミー・ベルの演技力にも味がある。魅力ある配役を見事にこなし続けており、彼の動向にも期待したい。

      "ジャンパー"と"パラディン"という好奇心をかき立てられる世界観があるにも関わらず、それは添え物にすぎなかったのか、饒舌に語られない点がむしろ残念であったが、娯楽作品だと割り切ってしまえばいい。映像に裏切られることはない。是非、劇場での観賞をお勧めしたい。

    ● 製作 : Twentieth Century-Fox Film Corporation
    ● 配給 : 20th Century Fox
    ● 公開 : 2008年2月6日 - イタリア(ローマ/プレミア)
    [PR]
    by movis | 2008-03-09 01:56 | SF
    AVP2 エイリアンズ VS. プレデター / ALIENS VS. PREDATOR: REQUIEM
    ● AVP2 エイリアンズ VS. プレデター /
        ALIENS VS. PREDATOR: REQUIEM [アメリカ / 2007年 / PG-12]

    b0055200_15275816.jpgさぁ、いよいよ続きが明かされる。モンスター映画界の代表格、「エイリアン」と「プレデター」の再激突である。暗黙のルールなどなく、グロテスクな描写は前作比で増量…。甘さを許さない非情な展開を評価したい。そして、物語の伏線がいよいよ見えてきた。



    監督は、"ストラウス兄弟"と呼ばれ、これまでVFXの分野で活躍していたコリン・ストラウスとグレッグ・ストラウス。「ダラス」役には、海外ドラマ"レスキュー・ミー ~NYの英雄たち"シリーズのスティーヴン・パスクール。「ケリー」役には、海外ドラマ"24 TWENTY FOUR"シリーズのレイコ・エイルスワース。「モラリス」役には、「レッスン!」「マイアミ・バイス」のジョン・オーティス。「リッキー」役には、ジョニー・ルイス。

    "This Christmas there will be no peace on Earth."
    2004年、南極で勃発した「エイリアン」と「プレデター」の死闘。闘いを終えた「プレデター」は、母船を飛ばし、故郷の惑星への帰還を試みた。しかし、「エイリアン」の抵抗は終わらない。負傷した「プレデター」の体内に"チェスト・バスター"を仕込んでいたのである。例を見ない異様な風格を誇る新型の「エイリアン」は、脅威の早さで成長し、船内の「プレデター」に次々と襲いかかる。彼らの攻防に「プレデター」のシップは耐え切れず、飛び立ったばかりの地球へと堕ちていくのであった…。


    エイリアン VS. プレデター」で実現した、SFモンスター映画のビックタイトル「エイリアン」と「プレデター」の激突。両者の殴り合いを存分に楽しんだ後、「プレデター」の身体から飛び出す異形の"チェスト・バスター"を見せられただけに、待ちに待った続編である。

    "エイリアンズ"のタイトルが表すように、"エイリアン"シリーズでは嫌というほど見せられた、群れるという彼らの習性が活き活きと描写されていて、それは恐怖や絶望となって頭をもたげてくる。「プレデター」の知性や武器のバラエティも健在。監督は、ポール・S・W・アンダーソンからストラウス兄弟へと受け継がれたが、モンスターの個性が歪められていないことに、とりあえずは安心である。

    ところが、どうも前作とは印象が違う。「エイリアン」と「プレデター」の闘いに巻き込まれ、犠牲となる人間を選ばないのである。この手の作品には、ある種の"暗黙のルール"が存在するものだ、と勝手に思い込んでいたのだが、これほど非情な物語も有り得るのか、とショックを覚えたほどだ。グロテスクな描写も前作に比べて増えた。必然性を帯びていて、淡々としていて、驚くほど冷静さを備えた作品であった。

    前作のレビューでは、ストーリーに傾倒するではなく、目に映るものを楽しむべきだ、との感想を述べたが、今作も同じである。ただ、"エイリアン"シリーズと、"プレデター"シリーズという異なるSFホラー作品が"AVP"シリーズによって結ばれつつある。当然、構想は後付けであろうが、いよいよ伏線が目に見えてきたという点で、ファンのみならず、両シリーズを観賞した人の関心を惹きつけてくれる作品といえた。

    ● 関連作品 in the MOVIS

    エイリアン4 [1998年]
    エイリアン VS. プレデター [2004年]

    ● 製作 : Twentieth Century-Fox Film Corporation
    ● 配給 : 20th Century Fox
    ● 公開 : 2007年 (コロンビア / 香港 / ペルー / タイ / アメリカ)
    [PR]
    by movis | 2007-12-31 03:42 | SF
    アイ・アム・レジェンド / I AM LEGEND
    ● アイ・アム・レジェンド / I AM LEGEND [アメリカ / 2007年]

    b0055200_2317480.jpg業界では著名なリチャード・マシスンによる原作であること、同一原作では3度目の映画化作品であることを知ったのは観賞後。先入観は持たなかったにしても、これほど衝撃的な展開だとは思いもよらず…。何にもまして聴覚に訴えかけてこられては、逃げ場がない…。



    監督は、「コンスタンティン」のフランシス・ローレンス。原作は、リチャード・マシスンの『地球最後の男』。「ロバート・ネビル」役には、「エネミー・オブ・アメリカ」「アイ, ロボット」のウィル・スミス。

    "The last man on earth is not alone"
    2012年、アメリカはニューヨーク。文明の足跡と化したこの地を、シェルビー・マスタングGT500が駆ける。助手席の窓からは、相棒「サム」が鼻を覗かせて、獲物の気配に嗅覚を研ぎ澄ます。「ロバート・ネビル」は狩りの最中であった。トレーニングで身体を鍛え、タイムズスクエアに設けた畑の作物で腹を満たす日常。シャンプーで身体を洗ってやりながら、野菜を食べない「サム」を諭す「ロバート」。彼の腕時計のアラームがなる。余裕を持って、夜を向かえなければならない。なぜなら、奴らがやってくるからだ…。


    ウィル・スミスが舞台挨拶を行ったジャパン・プレミアの後片付けが進む有楽町、東京国際フォーラム。大きな広告を横目にしながら、どんな作品なのか、と想いを馳せていた。「激突!」や「ある日どこかで」など、ハリウッド界に大きな功績を残したリチャード・マシスンが原作を執筆したこと、過去2度にわたって、同一原作が映画化されたことなど露知らず。この作品は、原作の本筋を知っているのと、そうでないのとでは、受ける印象に大きな差があるに違いない。アイデア自体は使い古されている、と言っても過言ではないが、少なくとも前提知識がなかった自分にとっては、作品の意外性があまりに衝撃的だった。

    動植物の息遣いが聞こえてくるが、スクリーンに映っているのはニューヨークの高層ビル群。あまりにミスマッチだが、まるで初めて出会うような映像に心が高ぶる。自給自足を強いられる「ロバート」だが、たくましくも迷いなく日常をおくっている。…と思いきや、シェパードの「サム」を叱ってみたり、マネキンに話しかけてみたり、と『地球最後の男』になってしまった彼の悲壮が伝わってくる。ウィル・スミスの演技が巧い、と今更言う必要はないにしても、新鋭フランシス・ローレンスの演出に、この段階では関心せざるを得なかった。

    こういった描写を、割と長い尺で魅せてくれるものだから、自ずと結末への期待が高まるわけであるが、核心が見え始めてからというもの、展開には雑多な印象も否めなかった。「ロバート」の回想シーンを散りばめ、背景についても明らかにしていきながら、終盤は加速度的にストーリーが進行していくわけであるが、説得が不親切であるし、インパクトに任せて押せ押せになってしまっている。

    玉石混交と言ってしまえば言葉が悪いが、目に魅せられる作品として完成度が高いことは認めておきたい。そして、聴覚を攻撃するのはあまりに卑怯である…。

    ● 製作 : Warner Bros. Pictures
    ● 配給 : Warner Bros.
    ● 公開 : 2007年 (日本)
    [PR]
    by movis | 2007-12-20 01:07 | SF
    狙撃者/ボーン・アイデンティティ / The Bourne Identity
    ● 狙撃者/ボーン・アイデンティティ / The Bourne Identity [TV / アメリカ / 1988年]

    b0055200_022436.jpgマット・デイモン主演の"ジェイソン・ボーン"シリーズと同じく、ロバート・ラドラムの『暗殺者』を原作としたTVムービー。序盤はスパイ・アクションよろしく、スピーディに展開し、ストーリーもなかなか秀逸。しかし、華を添えるだけであってほしいロマンスの主張が過ぎる…。



    監督は、TVムービーを数多く手掛けるロジャー・ヤング。「ジェイソン・ボーン」役には、「タワーリング・インフェルノ」のリチャード・チェンバレン。「マリー・サン・ジャック」役には、"チャーリーズ・エンジェル"のTVムービー・シリーズに出演したジャクリン・スミス。「ジェフリー・ウォッシュバーン」役には、"インディ・ジョーンズ"シリーズのデンホルム・エリオット。

    [NO TAGLINE]
    荒れ狂う海に漂う一隻のクルーザー。大きく揺れる甲板では銃声が轟き、船室から飛び出した1人の男が闇に包まれた水面に吸い込まれていった。フランス南海岸の小さな村の老医師「ウォッシュバーン」の下に、銃創を負った男が担ぎこまれる。治療の甲斐もあり、男は一命を取り留めたが、彼は一切の記憶を喪失した。「ウォッシュバーン」にも成す術はなく、男の素性を知る手掛かりは、彼の臀部に埋め込まれたマイクロ・フィルムだけであった。そこには、"ゲマインシャフト銀行 チューリッヒ"という文字と、不規則な数列が小さく刻印されていて…。


      マット・デイモン主演の "ジェイソン・ボーン" シリーズ初作「ボーン・アイデンティティー」と原作、タイトルが同一であり、前後編でメディア放送されたTVムービー。邦題の "ボーン・アイデンティティ" の文字は、DVDのリリース時に添えられた。90年代、日本で民放放映された際には「スナイパー/狙撃者」というタイトルであった。

      ロバート・ラドラムの『暗殺者』という原作を共用しているだけあって、「ボーン・アイデンティティー」と酷似しているシーンも多い。ストーリーの展開や結末、ひいては"ジェイソン・ボーン"の個性などの印象は両作品で異なる。また、この作品を観賞しても、マット・デイモンの"ジェイソン・ボーン"シリーズの観賞に支障はない。(この作品がネタバレにはならない)

      影のあるプロローグを置いて、対話式に、極めてゆったりと展開していく。踊るようなアクションが魅力の「ボーン・アイデンティティー」を先入観としてしまうと、冗長ともいえる。しかし、記憶を求めて苦悶する「ボーン」の葛藤や、彼を取り巻く裏事情など、物語自体を噛みしめるように楽しめる。フィルム・ノワールとして、なかなか面白い。

      ところで、ロマンスも込められているだが、これが少々作品をかき乱しているように思う。ストーリーに華を添える程度の控えめさが欲しかった。哀愁漂うロマンス、センチメンタルなロマンス、と評価してもフォローしきれない、この点だけが残念だった。

    ● 関連作品 in the MOVIS

    ボーン・アイデンティティー [2003年]

    ● 製作 : Alan Shayne Productions
    ● 配給 : N/A
    ● 公開 : TV / 1988年5月8日 - アメリカ
    [PR]
    by movis | 2007-12-06 22:17 | TV
    カオス / Chaos
    ● カオス / Chaos [カナダ / イギリス / アメリカ / 2006年]

    b0055200_23513970.jpg「…そうきたか」と、思わず唸ってしまった。プロローグは圧巻。一気に作品への好奇心を高められる。ストーリーも良く練られているし、丁寧に作り込まれた感も伝わってくる。…ただ、核心には、もっと静かに、しっとりと迫ってほしかった。スピーディな展開が裏目に出ている。



    監督は、「Uボート 最後の決断」、"サッカー・ドッグ" シリーズのトニー・ジグリオ。「クエンティン・コナーズ」役には、「ミニミニ大作戦」、"トランスポーター" シリーズのジェイソン・ステイサム。「シェーン・デッカー」役には、「ラストサマー」「父親たちの星条旗」のライアン・フィリップ。「ローレンツ」役には、"ブレイド" シリーズのウェズリー・スナイプス。

    "When the system breaks down... someone is about to get rich."
    シアトルに拠点を置くグローバル銀行に銃声が轟く。厳重な警備網をいとも簡単にかいくぐり、5名の武装集団が制圧を宣言。犯行グループのリーダー「ローレンツ」は、件の交渉役にシアトル市警の「コナーズ」を名指しした。「ジェンキンス」警部がこの要求に顔をしかめるのには、「コナーズ」が、以前担当した事件における行動を問題視され、謹慎中の身であるという理由があった。人質に負傷者がいる、という状況におかれた「ジェンキンス」警部は、自分に従順な新米刑事「デッカー」を監視役に置くことで、渋々「コナーズ」を復職させる。しかし、現場配備されたSWATは「コナーズ」の指示を聞かずに…。


    『一見、不規則で複雑に思える事象も、実は極簡単な数式として結びつく』と説明される"カオス理論"が、作中でちらほらと登場する。ストーリーを見ても、「カオス」というタイトルはなるほど至言。ヒントを拾っていくうちに、ストーリーが鮮明になっていく様には、不覚にも「やられた」と思った。なかなか精錬された展開が憎い。すごく意味深な印象を与えるオープニングも手伝って、興味は一気に作品の結末へと注がれる。

    だが、もっと進行に抑揚があってもよかった、と思う。スピーディかつ、淡白に状況が変化していく様子も魅力なのかもしれないが、核心もそれに乗っかって、サラサラと過ぎていってしまったような印象を受ける。ストーリーも完成度が高くて、食い合わせが悪そうなキャストが意外にもしっくりきただけに、この点だけ少し残念にも感じた。

    ところで、『カオス理論』の提唱において、有名な気象学者にエドワード・ローレンツという人間がいるようで…。うーん、芸が細かい…。

    ● DVD

    カオス DTSスペシャル・エディション(スマイルBEST) (Amazon.co.jp)
    [PR]
    by movis | 2007-11-23 00:54 | サスペンス / ミステリー
    デジャヴ / Deja Vu
    ● デジャヴ / Deja Vu [アメリカ / 2007年]

    b0055200_20133924.jpg『マイ・ボディガード』のトニー・スコットとデンゼル・ワシントンが再タッグ。ワシントンの一途で猛進な役柄はここにも健在。読めそうで読めない結末。1分、1秒でも早く先が知りたくなるスリリングなストーリー。エピローグがたまらなく心に沁みた…。



    監督は、「トップガン」「マイ・ボディガード」などで知られ、リドリー・スコットの実弟であるトニー・スコット。製作には、ジェリー・ブラッカイマー。「ダグ・カーリン」役には、「ボーン・コレクター」「マイ・ボディガード」のデンゼル・ワシントン。「ポール・プライズワーラ」役には、「トップガン」「バットマン フォーエバー」のヴァル・キルマー。「クレア・クチヴァー」役には、ポーラ・パットン。

    "If you thought it was just a trick of the mind, prepare yourself for the truth. "
    2006年2月28日、前年の夏、巨大ハリケーン『カトリーナ』が襲ったアメリカはニューオリンズ。アメリカ海軍とその家族は、フェリーの船上で祝賀祭「マルディグラ」に沸いた。船内を回る作業員がラジオを消し忘れた自動車に気が付いた直後、大規模な爆発がフェリーを跡形もなく吹き飛ばした。この事件を担当する ATF (アルコール・タバコ・火気局)の捜査官「ダグ・カーリン」は、現場の近くで女性の死体が発見された、との知らせを聞いて…。


    マイ・ボディガード』のトニー・スコットとデンゼル・ワシントンが再び手を組んだ。目的のためには手段を選ばない、一途なデンゼル・ワシントンの暴走っぷりはこの作品にも健在だ。言葉少なで、あまりに突発すぎる行動の動機は、ていねいに解説もされないし、論理的ではないけれども、どこかで気持ちが理解できるから不思議だ。そういった蒸気のようなメンタルの昇華、ある種の人間くささを自然と表現してしまうデンゼル・ワシントンという演者に身が震える。

    高純度の爽快さでもって作品が終わらないのも、トニー・スコットらしいところ。心温まるが、どこかセンチメンタルでもあり。なんとも意地が悪いが、なかなか嬉しいため息をつけた満足の一作。さて「デジャヴ」というタイトルは、作品を観終えてみれば、なるほど言い得て妙、であった。深読み厳禁。難しい話は抜きにして、「ダグ・カーリン」に振り回されたほうが楽である。

    ● DVD

    デジャヴ (Amazon.co.jp)
    [PR]
    by movis | 2007-09-04 21:05 | サスペンス / ミステリー