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    幸せの1ページ / Nim's Island
    ● 幸せの1ページ / Nim's Island [アメリカ / 2008年]

    b0055200_623387.jpg最近の映画では教えてくれない、今更なことを嫌味なく教えてくれる絵本のような作品。しかし、その恩恵を被るためには、余計な突っ込みはしないこと、無心に映像を楽しむことが必要。ジョディ・フォスターとアビゲイル・ブレスリンの暴れっぷりが作品の見所。



    監督は、「小さな恋のものがたり」のマーク・レヴィン、ジェニファー・フラケット夫婦の共同。原作は、ウェンディー・オルーの『秘密の島のニム』。「アレクサンドラ・ローバー」役には、「羊たちの沈黙」のジョディ・フォスター。「ニム・ルソー」役には、「幸せのレシピ」のアビゲイル・ブレスリン。「ジャック・ルソー」「アレックス・ローバー」役には、「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー。

    "Be the hero of your own story."
    太平洋上のとある孤島、11歳の少女「ニム」は、海洋生物学者として名が高い父親「ジャック・ルソー」と共に、自給自足の生活を送っている。学校に行かなくてもいいし、トドの「セルキー」、トカゲの「フレッド」、ペリカンの「ガリレオ」がいるから寂しくない。そして、冒険小説に登場する「アレックス・ローバー」が憧れだった。ある日、「ジャック」が新種のプランクトンを採取するため、島を離れた矢先に近海を嵐が襲う。心細い「ニム」は父親のパソコンの1通のEメールに目を向けた。送信者は、なんと憧れの「アレックス・ローバー」。「ニム」は彼に助けを求めた。ところが、そのメールは「アレックス・ローバー」が登場する冒険小説の著者「アレクサンドラ・ローバー」が、執筆に行き詰まり、「ジャック」に協力を求めて送信したものであった。加えて彼女は極度の潔癖症で家を出られず、門前のポストに辿り着くのもやっと。「ニム」のSOSに呆然とする彼女は…。


      自分が描く冒険小説のヒーローとは対象的に、極度の潔癖症で外出もままならない、頼らない「アレクサンドラ・ローバー」と、父親と孤島で暮らす逞しい「ニム」の交流を描く。原作『秘密の島のニム』のファンだという、ジョディ・フォスター、アビゲイル・ブレスリン、ジェラルド・バトラーが、オーストラリア・クイーンズランドの自然を舞台に"冒険"を表現した。

      どうも様子がおかしいと思ったら、トドがツリーハウスでリズムを刻んでいるし、女の子はトカゲを抱いてベッドに潜り込んでいた。リアリティとは一線を画して突っ走るファンタジー作品だということはプロローグからも読み取れる。サスペンスやドラマを好んで観賞してきた。だから、前後関係を整理しようと躍起になっていたのだが、そんな自分が滑稽に思えた。もしも、小学生の頃にこの作品に出会っていたなら、作品の価値は星のようにキラキラと輝いたかもしれぬ。

      現実的な突っ込みがナンセンスな本作の見所は、ジョディ・フォスターとアビゲイル・ブレスリンの暴れっぷりにある。英知と勇気で戦況を引き裂くような性格は影を潜め、コミカルな役を与えられたジョディ・フォスターは楽し気だ。極度の潔癖症で、消毒アルコールは必須。変身願望もあるにはあるが、クモ1匹にヒステリックな女性「アレクサンドラ」を堂々と演じ上げた。「リトル・ミス・サンシャイン」や「幸せのレシピ」では、人間関係に敏感で繊細な演技を求められてきたアビゲイル・ブレスリンも、ムシを調理するは、トカゲをぶん投げるは、文字通りの大暴れである。嵐を耐え抜き、島を私利私欲から守り抜こうとする「ニム」の純心がまぶしい。優しい父親「ジャック」と力強い「アレックス・ローバー」を演じ分けたジェラルド・バトラーの存在感も敵わない。

      自然や生き物は大切に、などということをストレートに語る映画を最近観ないような気がする。本作は恥ずかし気なく嫌味なく、そういった教えを説き、そしてアウトドア志向である。ロケーションがユネスコ自然遺産に数えられるクイーンズランドということもあって、風光明媚な映像が自然尊重に対する何よりの説得力だ。しかし、本作では外に引っ張り出されるのが、TVゲームに興じる子供というわけではなく、良い歳をした女性であるわけである。ストーリーはハチャメチャだ。

      こうして作品は、プロローグからエピローグまで一貫して映像のジュブナイルとなり得た。まるで絵本であるが、「ニム」の語りで物語がはじまるあたり、製作の意図とも思える。結局のところ、『なぜ』『どうして』を自問して観賞してしまったが、子供のように、めぐる映像をただ楽しめばなかなか愉快な作品だろう。ただ残念なのは、邦題か。原題"Nim's Island"のままのほうが、よっぽどワクワクするのに…。

    ● 製作代表 : Walden Media
    ● 日本配給 : Kadokawa Pictures
    ● 世界公開 : 2008年04月03日 - オーストラリア
    ● 日本公開 : 2008年09月06日
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    by movis | 2008-09-14 06:27 | ファンタジー
    ハンティング・パーティ / THE HUNTING PARTY
    ● ハンティング・パーティ /
        THE HUNTING PARTY [アメリカ / クロアチア / ボスニア・ヘルツェゴビナ / 2007年]

    b0055200_2361188.jpg嘘だろう、と思うような破天荒なストーリーながらも、モチーフは実話にあり。戦争をユーモラスに描きつつ、悲劇や恐怖も表現追求されている。良い意味で、いい加減で胡散くさい作品だ。そうであるから、事実か否かの詮索は諦めて、作品のテンポに呑まれたほうが楽しい。



    監督は、リチャード・シェパード。「サイモン」役には、「プリティ・ブライド」「シカゴ」のリチャード・ギア。「ダック」役には、「クラッシュ」「Ray レイ」のテレンス・ハワード。「ベンジャミン」役には、「卒業の朝」のジェシー・アイゼンバーグ。「マルヤナ」役には、「敬愛なるベートーヴェン」のダイアン・クルーガー。「フォックス」役には、リュボミール・ケレケス。「フランクリン・ハリス」役には、ジェームズ・ブローリン。

    "狙った獲物は《最上級》"
    一流と称される戦場レポータの「サイモン」と、戦場カメラマンの「ダック」は良いコンビだった。恐怖とスリルの味を知り、世界の戦場を回った。そして、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争地帯へと脚を踏み入れる。しかし、現地からの生中継の最中に「サイモン」は突然、感情を剥き出しにし、暴言を吐くという大失態を犯してしまう。これによって「サイモン」は局を解雇され、輝かしい功績と評価は地に堕ちた。一方で、「ダック」の経験は高く認められ、彼は昇進を機に現場を離れた。「サイモン」と「ダック」のコンビは解消されてしまった。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の終結から5年を迎え、記念式典の様子を取材するため、アンカーマンの「フランクリン」は「ダック」と新米局員「ベンジャミン」と共に、サラエボへと降り立ち…。


      2000年、ジャーナリストのスコット・アンダーソンが10月創刊の男性誌「Esquire」に執筆したノンフィクションの経験談『What I Did on My Summer Vacation』が本作のモチーフとなっている。主演にはベテラン俳優リチャード・ギアと、好調テレンス・ハワードが起用され、本作の予告編では「The Clash」の"I Fought the Law"が楽しげな作品を予感させた。

      事実、戦争や戦場をテーマに選んだ作品の大半は遣る瀬のない心象を与えるものの、本作にはユーモアがある。そもそもジャーナリストという視点を採用したところで、こうしたテーマを別角度から見せることに成功している。例えば、恐怖とスリルが彼らをかきたてている、と言われてしまえば、そんな人間はいないとは言い切れず、悲壮感ではなく不思議と高揚感が沸いてきてしまう。何にましても、実話がモチーフになっているという前置きが最強の説得力を持っているわけだが、リチャード・ギアもテレンス・ハワードも無鉄砲なジャーナリストとカメラマンを熱演した。

      独特のスピード感をもって、時には下世話なジョークを含みながら、作品は展開していくわけであるが、戦争の悲劇や恐怖といったリアリティもユニークに描かれている。言葉にすると力不足だが、戦場がいかに無情であるか、ジャーナリストという肩書きがいかに頼りないかを痛感するようなエピソードも盛り込まれている。製作国に、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナが連なっている点も興味深く、ただ単に紛争をエンターテイメントとせず、皮肉を含めながら戦争の死角を突いていくのが本作の大きな特徴ともいえようか。

      ひねくれたカタルシスを残して、エピローグでは丁寧にも本作の種明かしが用意されている。嘘だろうと思うようなエピソードが実話であったり、驚くような裏話があったり、となかなか楽しい演出であった。良い意味でいい加減な作品なのだ。実話がモチーフという根底は覆らないにしても、どこまでが真実でどこからが虚飾なのかの見極めが難しい。したがって、ボスニア紛争の本質は本作からは読み取れない。「サイモン」と「ダック」よろしく、何だか荒々しい作品であるが、事実関係の整理は諦めて、軽快なテンポに巻かれるほうが楽しいに違いない。

    ● 製作代表 : Intermedia
    ● 日本配給 : Avex Entertainment
    ● 世界公開 : 2007年09月03日 - イタリア(第64回ヴェネチア国際映画祭)
    ● 日本公開 : 2008年05月10日
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    by movis | 2008-06-14 02:40 | コメディ
    最高の人生の見つけ方 / The Bucket List
    ● 最高の人生の見つけ方 / The Bucket List [アメリカ / 2007年]

    b0055200_0135921.jpg日常の肩凝りをほぐしてくれるような優しい作品であった。やはり、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンの演技力はさすが。悲壮漂うテーマでありながらも、「エドワード」と「カーター」が織り成すドラマは底抜けに楽しい。ロブ・ライナーらしさが発揮された珠玉の一作。



    監督は、「スタンド・バイ・ミー」「ア・フュー・グッドメン」のロブ・ライナー。「エドワード・コール」役には、「イージー・ライダー」「カッコーの巣の上で」のジャック・ニコルソン。「カーター・チェンバーズ」役には、「ショーシャンクの空に」「ミリオンダラー・ベイビー」のモーガン・フリーマン。「ヴァージニア・チェンバーズ」役には、「クラッシュ」のビヴァリー・トッド。「トマス」役には、「エイプリルの七面鳥」のショーン・ヘイズ。「ホリンズ」役には、ロブ・モロー。

    "When he closed his eyes, his heart was opened"
    家族を愛し、博学で、真面目に人生を生きてきた自動車整備工「カーター・チェンバーズ」は、愛妻「ヴァージニア」の電話で身体検査の結果を知る。短くなった煙草が「カーター」の指から滑り落ちた。金儲けに貪欲で、"世界一高価"と呼ばれるコーヒーを嗜むこと以外に興味を持たない「エドワード・コール」は、ウェインウッド病院の経営権を得るための重要な審議会で突然咳き込んだ。手にしたハンカチは真っ赤に染まった。皮肉にも、自社が経営権を得たばかりのウェインウッド病院に入院することとなった「エドワード」は、すでに病室のベッドに横たわった「カーター」と出会う。互いに厳しい治療を耐え抜く日々が続く。そんなある日、「エドワード」は「カーター」が必死に物書きをしている様子に好奇心を抱く。「カーター」は、ただのメモだ、と言い張るのだが…。


      1937年生まれ、ともに2007年で70歳を迎えた名優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。彼らが演じる「エドワード」と「カーター」が、奇妙な縁から友情を育み、余命を楽しむため、病院を抜け出して旅をするヒューマン・ドラマ。「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナーは、クレイグ・ゼイダンとニール・メロンが執筆した脚本をすべて読み切る前に、映画化を決意したという。当のゼイダンは、ロブ・ライナーを『感情的なテーマの中にユーモアを見い出す才能がある』と称しているが、本作はまさにその言葉を具現したような作品であった。

      「エドワード」と「カーター」が出会うまで、そして旅に出かけるまでのシーンは痛々しい。正反対ともいえる人生を歩んできた二人の出会いは皮肉にも病室である。友情を結ぶきっかけも互いに余命を宣告され、死に向かい合うという経験を共有したからだ。しかしながら、作品は楽しげで、悲壮感は薄い。「エドワード」と「カーター」は確実に絶望を得ながらも、生きる目標を得て、気丈を貫いているのである。死への恐怖や不安は直接的に描かれておらず、「エドワード」や「カーター」が節々で見せる表情や仕草に窺い知れる程度である。この点で、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンの演技力は流石としか言いようがない。そして、悲しいが楽しい、という作品の性格を支えている「トマス」という重要な人物を演じた、ショーン・ヘイズの存在感も大きい。

      物語は、「カーター」が記した"棺おけリスト"に「エドワード」が興味を示してから、加速度的にアクティブになっていく。この"棺おけリスト"というモチーフは、イザベル・コヘットの「死ぬまでにしたい10のこと」でも用いられていたが、棺桶に脚を入れる前に達成したい事柄を書き出して、実行に移していく、というものだ。本作では、「エドワード」と「カーター」は世界を旅しながら、リストの項目を潰していく。彼らの一連の行動というのは、あまりに壮大で、コストも巨額で、なかなか模倣できるものでもないし、リアリティには欠けている。ともあれ、"生きる"という作品のメッセージは伝わるはずだ。これを実現し得るのは、「エドワード」と「カーター」の語りによって、両名の人物像を明確に描いているからである。つまり、物語はぶっ飛んでいるけど、登場人物は人間味がある。正反対の性格をもった「エドワード」と「カーター」のどこかに、自分自身の生き方と重なる部分があるのではないだろうか。

      2人の名優は互いに主張が過ぎることもなく、絶妙なバランスで「エドワード」と「カーター」を演じている。物語の中での彼らの出会いが、奇跡ともいえそうなくらいであった。底抜けて明るいコメディの中には、しっかりと"生きる"ことの大切さが説かれている。ハチャメチャとも思える描き方をしておきながら、最後にカタルシスを与えてくるところは、やはりロブ・ライナーらしい。日常の肩凝りをそっとほぐしてくれる、そんな優しい作品であった。

    ● 製作代表 : Storyline Entertainment
    ● 日本配給 : Warner Bros.
    ● 世界公開 : 2007年12月16日 - アメリカ(ハリウッド/プレミア)
    ● 日本公開 : 2008年05月10日
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    by movis | 2008-05-26 00:50 | ドラマ
    M:i:III / Mission: Impossible III
    ● M:i:III / Mission: Impossible III [アメリカ / 2006年]

    b0055200_14465297.jpg娯楽アクション大作、という個人的な評価は、本作でも揺るがない。目に飛び込んでくる映像が楽しい。苦々しい描写も多いが、シリーズの中では最もチームワークの爽快感を得ることができる。劇場作品初挑戦のJ・J・エイブラムスの今後の活躍を期待したくなった。



    監督は、J・J・エイブラムス。製作と「イーサン・ハント」役には、「レインマン」「ラスト・サムライ」のトム・クルーズ。「オーウェン・デヴィアン」役には、「ブギーナイツ」「マグノリア」のフィリップ・シーモア・ホフマン。「ルーサー」役には、「パルプ・フィクション」のヴィング・レイムス。「ゼーン」役には、「レディ・ウェポン」のマギー・Q。「デクラン」役には、「ベルベット・ゴールドマイン」のジョナサン・リス=マイヤーズ。「ジュリア」役には、「運命の女」のミシェル・モナハン。「セオドア・ブラッセル」役には、"マトリックス"シリーズのローレンス・フィッシュバーン。「リンジー・ファリス」役には、ケリー・ラッセル。「マスグレイブ」役には、ビリー・クラダップ。

    [NO TAGLINE]
    アメリカの極秘スパイ組織"IMF(Impossible Mission Force)"で、数々の困難な任務を遂行してきた「イーサン・ハント」は、現場を離れ、エージェント育成に注力している。フィアンセである看護士「ジュリア」との関係も良好で、公私ともに充実した日々を送っていた。そんな折、"IMF"エージェントである「リンジー・ファリス」が、任務の遂行中、ターゲット組織に捕らえられてしまう。彼女は「イーサン」が育成し、高い評価を与えた優秀なエージェントだった。レスキュー・ミッションへの参加に迷いをみせた「イーサン」であったが、「ルーサー」、「ゼーン」、「デクラン」らの強力なサポートを受け、見事に「リンジー」を救い出す。しかし、「リンジー」は酷い頭痛を訴えて…。


      1966年から1973年にかけて放送され、日本でも高い人気を誇ったアメリカのドラマ「スパイ大作戦」の映画化第3弾作品。第1弾作品はブライアン・デ・パルマ、第2弾作品はジョン・ウー、そして本作は"エイリアス"や"LOST"などの海外ドラマを制作し、初の劇場作品挑戦となるJ・J・エイブラムスが監督を務める。日本でも、新幹線をチャーターするなど、巨額のプロモーション活動が展開されたことでも有名である。

      娯楽アクション大作という個人的な評価は揺るがない。とかく目に飛び込んでくる映像の躍動感を素直に楽しむことができる。当然、映画の良し悪しは制作費の額で決まるわけではないが、1億ドルを超える巨額が注がれたこともあって、破壊力のあるアクション、壮大な世界観が見物だといえる。言い方を換えれば、資金に依存して内容が伴わない、という事態には無縁である。"スパイ"がテーマとなっているわりには派手が過ぎるような気もするが、そんな突っ込みもナンセンスかと思えるくらい、手に汗握る展開をノンストップで見せてくれた。

      そうとは言え、苦々しいテイストが印象にも目立つ。思わず不愉快に思えてしまう描写も少なくなく、プロット自体にも爽やかさは感じ得ない。よって、お気楽な作品ではない。これはシリーズを通しても同じであるが、とりわけ本作は味の悪さが強調されている。しかしながら、この点は、エージェントとターゲットの対決が一筋縄ではいかず、白熱したシーソーゲームとして演出する上では効果的であった。重厚というには物足りないが、それなりに緊張感のある攻防を楽しめた。

      原作の「スパイ大作戦」と、映画シリーズが比較されると、"チームワークの魅力"が引き合いに出されることが多い。つまり、映画シリーズはトム・クルーズ演じる「イーサン・ハント」の独壇場となってしまっており、「スパイ大作戦」が描いた"チームワークの魅力"が削がれてしまっている、ということである。おそらく、映画3部作の中で、「スパイ大作戦」ファンのこうした憂鬱をもっとも解消してくれるのは本作であろうか。トム・クルーズ一本路線は相変わらずだが、序盤の「リンジー」のレスキュー・ミッションをはじめとして、「ルーサー」、「ゼーン」、「デクラン」のサポートには安心感がある。「イーサン」を含め、個々の任務が絶妙な間でリンクしていく様子はアクションとは別の爽快感があった。

      本作だけでは、監督としてのJ・J・エイブラムスを評価するのは難しい。だが、「クローバーフィールド/HAKAISHA」の発表も含め、もっと彼のオリジナリティを見てみたい、という欲求はある。彼の活躍は長期的に、静かに期待していきたい。

    ● 製作代表 : Paramount Pictures
    ● 日本配給 : United International Pictures
    ● 世界公開 : 2006年04月24日 - イタリア(ローマ/プレミア)
    ● 日本公開 : 2006年07月08日
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    by movis | 2008-05-18 14:53 | アクション
    DOA/デッド・オア・アライブ / DOA: DEAD OR ALIVE
    ● DOA/デッド・オア・アライブ /
        DOA: DEAD OR ALIVE [アメリカ / ドイツ / イギリス / 2006年]

    b0055200_0182326.jpg同名タイトルの格闘ゲームを「トランスポーター」のコリー・ユンが実写化。色気なサービス・カットと早いテンポで見せるアクションが満載の作品。ストーリーは易しいが、あまり詳細まで気にかけないほうがよい。気軽に爽快感を得たいという期待には応えるか。



    監督は、「クローサー」「トランスポーター」のコリー・ユン。「ティナ・アームストロング」役には、「トルク」のジェイミー・プレスリー。「かすみ」役には、「シン・シティ」のデヴォン青木。「クリスティー・アレン」役には、ホリー・ヴァランス。「ヘレナ・ダグラス」役には、サラ・カーター。「アヤネ」役には、ナターシャ・マルテ。「ドノヴァン」役には、エリック・ロバーツ。「マックス」役には、マシュー・マースデン。「リュウ・ハヤブサ」役には、ケイン・コスギ。「ハヤテ」役には、コリン・チョウ。

    "You're Invited."
    "DOA(DEAD OR ALIVE)"と称される、招待選手のみが参加可能な格闘トーナメントが存在する。開催の目的は、世界最強の戦士の決定。賞金は1,000万ドル。国籍は不問。主催者は「ドノヴァン」という名の謎めく科学者だった。女子プロレスラーの「ティナ」、女泥棒の「クリスティー」ら、招待選手たちが東シナ海の孤島ドアテクアイランドに結集。武器は一切使用してはならない。ブレスレットに対戦相手が表示された瞬間から、時も場所も問わずにゲームが始まる。招待選手の中に、行方不明となった兄を捜す目的で国を離れた、忍びの国の王女「かすみ」と、彼女の側近「ハヤブサ」の姿があった。そして彼らに忍び寄る刺客の影もまた…。


      ゲームソフトメーカーであるテクモより販売され、世界的にヒットした人気格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」を、「トランスポーター」のコリー・ユンが実写化した。製作には、これもまたゲームをベースに映画化された"バイオハザード"シリーズや、「エイリアン VS. プレデター」を手掛けた、ポール・W・S・アンダーソンも名を連ねている。

      …とはいえ、本作のモチーフがゲームにあることを知らなかったために、何だか歪な日本の描写から始まるプロローグを見せられて、その後の展開は全く予期できなかった。"DOA"という文字が躍り出し、ようやく作品の主旨を理解する。結局は、徹底して格闘シーンが続く、純粋なアクション作品であった。容姿端麗な美女たちのサービス・カットが多く、お色気も売りの内なのであろう。「DEAD OR ALIVE」というゲームを知らぬため、本作がファンの期待に応えているか否かは判断しかねるところだが、配役は目に見て楽しく個性的であった。格闘シーンのアクションや殺陣などに斬新さは発見できなかったが、客観視で楽しめるほどには作り込まれている。

      ストーリーもきわめて易しい。"DOA"システムに秘められた陰謀を女性戦士たちが暴き出していく様子は、まるで"チャーリーズ・エンジェル"シリーズのようである。戦士対する悪、というシンプルな構図を一貫しているところをみると、やはり作品の見所はアクションということか。しかしながら、詳細への言及を避けて物語が描かれているために、節々でみえる綻びにもどかしさを感じてしまう。"DOA"に招待された選手たちの中で、唯一、「かすみ」と「ハヤブサ」にまつわるエピソードが展開をみていくのであるが、肝心の本編が大味に描かれているために、伏線としての機能も十分に果たしていない。ストーリーへの突っ込みは早々に諦めたほうが楽である。

      爽快な作品を気軽に観賞したい、というニーズには応えてくれる作品だろう。本作の性格も然ることながら、90分弱という短尺も魅力的だ。アクション、セクシーといった映画要素をスピード感に乗せて楽しむことはできる。過度な期待はお勧めできないが、そうでないのなら、とりあえず観て損する要素は少ないだろう。まさに娯楽を一直線に直走る作品であった。

    ● 製作代表 : Constantin Film Produktion
    ● 日本配給 : United International Pictures
    ● 世界公開 : 2006年09月07日 - オーストラリア/ニュージーランド
    ● 日本公開 : 2007年02月10日
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    by movis | 2008-05-17 00:32 | アクション
    紀元前1万年 / 10,000 BC
    ● 紀元前1万年 / 10,000 BC [アメリカ / ニュージーランド / 2008年]

    b0055200_5412838.jpg新しいものへの挑戦と、壮大なスケール感に表れるローランド・エメリッヒの"らしさ"が発揮されている作品。こじんまりとした人間模様が気になったものの、エンターテイメント作品としてはなかなかの好印象であった。世界観に相容れれば、十二分に楽しむことができる。



    監督は、「インデペンデス・デイ」のローランド・エメリッヒ。「デレー」役には、「スカイ・ハイ」のスティーヴン・ストレイト。「エバレット」役には、「姉のいた夏、いない夏」のカミーラ・ベル。「ティクティク」には、「ダイ・ハード4.0」のクリフ・カーティス。「ウォーロード」役には、アフィフ・ベル・バドラ。「ナクドゥ」役には、ジョエル・ヴァージェル。「カレン」役には、モー・ザイナル。「モハ」役には、リース・リッチー。「バク」役には、ナサニエル・ベアリング。「トゥドゥ」役には、ジュニア・オリファント。「巫母」役には、モナ・ハモンド。

    "It takes a hero to change the world."
    紀元前1万年、神々の時代。狩猟民族であるヤガル族の「デレー」は、村を離れたために裏切り者とされている父親の影響で、孤独な日々を送る。ある日、山奥に出掛けた青年が、青い眼をした少女を保護する。「エバレット」という名の彼女もまた、村の子供たちに相容れず、次第に「デレー」と親睦を深めていく。貧困に喘ぐヤガル族の「巫母」は、最期の狩りの日が迫っていること、その折に獲物を倒した者が「エバレット」と結ばれ村に平穏をもたらすこと、そして"四本脚の悪魔"が危機をもたらすことを予言した。彼らの獲物であるマナクの大群が訪れた。勇敢な「カレン」に注目が集まるなか、偶然にも「デレー」がマナクを仕留め、「エバレット」を射止める。歓喜に沸くヤガル族であったが、"四本脚の悪魔"の予言もまた、現実のものになろうとしていた…。


      「スターゲイト」や「インデペンデンス・デイ」など、とかく壮大なスケールで作品を描くローランド・エメリッヒの"らしさ"が存分に発揮されている。それは、ここでは使い古されていないモチーフを発掘する姿勢、想像の世界観を説得力のある映像に作り上げていく論理的発想に言及したい。紀元前1万年というテーマの選択が、彼の挑戦心を表しているようである。

      そのテーマを選んだ動機であるが、エメリッヒは昔ながらの物語の伝え方に興味があった、と述べている。紀元前1万年という時代は近いようで遠い。地質時代区分では更新世と呼ばれるようで、つまりは氷河時代であった。この時代は、部族の体系は多様的であったにせよ、一般的には石器を用いた狩猟や採集で生を営み、天候や気象を神話に結びつける文化が存在していたようだ。ややもすれば、難しいテーマである。物証も困難な古代文明でもなく、予測不能な彼方未来でもない。そうは言え、時代を忠実に再現できるほどの情報は乏しく、また奔放に描きすぎても違和感が生じる。さて、どう描くかが興味となるが、この点に関しては、なかなかのバランス感覚をほこっていたように思う。こんな世界もあったのか、と寛容になるほうが本作は楽しめるのではないだろうか。

      映像の迫力も、エメリッヒと組んで「デイ・アフター・トゥモロー」を作り上げたカレン・ゴーレカスが視覚効果を担当したこともあって、確かなものであった。地鳴りをあげるような"マナク"と呼ばれる巨大なマンモス、身軽だが力強いサーベルタイガー、不気味で恐怖を煽る恐鳥など、未知なる生物が活き活きと描かれている。ニュージーランド、南アフリカ、ナミビアとロケ地を巡っただけあって、自然景観のコントラストも鮮やかであった。

      スティーヴン・ストレイトが演じる「デレー」は、人に優しく実直であるが、勇猛さに欠けている。最愛の「エバレット」を助けたい一心で、気持ちを強く持ち始めていく。本作には、そんなドラマも含まれている。人望によって仲間を得た「デレー」が、さらわれた「エバレット」とニアミスするシーンがあるのだが、ここでは不覚にも鳥肌が立ってしまった。しかしながら、欲を言えば、このドラマの要素をもっと分かりやすく強調してほしかった。映像とロマンスありきな作品であることは理解しているつもりだが、多種多様な民族との出会いも見せられているわけであるから、「デレー」のカリスマ性がもっと表現されてもいいのではないか。世界観がせっかく壮大であるのに、そこで描かれている人間関係がこじんまりとしている点が気になってしまった。

      ともあれ、気軽に観賞していい作品だ。映像は壮大であるし、出演者たちもいい人間味がある。エメリッヒの描いた世界観に相容れれば、グイグイと作品に惹きこまれるであろう。エンターテイメント作品としては、なかなかの好印象であった。

    ● 製作代表 : Warner Bros. Pictures
    ● 日本配給 : Warner Bros.
    ● 世界公開 : 2008年02月22日 - 日本(東京/プレミア)
    ● 日本公開 : 2008年04月26日
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    by movis | 2008-05-07 05:48 | SF
    ニュー・ワールド / The New World
    ● ニュー・ワールド / The New World [2005年 / アメリカ]

    b0055200_371470.jpg「ポカホンタス」の名が有名なアメリカ建国史上の逸話を実写映画化したロマンス。歴史への興味には応えてくれそうにないが、とにかく透明感が印象に強い、美しい作品だった。表情や仕種で演技をする俳優の中で、とくにクオリアンカ・キルヒャーの存在感が鋭い。



    監督は、「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリック。「ジョン・スミス」役には、「リクルート」「マイアミ・バイス」のコリン・ファレル。「ポカホンタス」役には、クオリアンカ・キルヒャー。「クリストファー・ニューポート」役には、「サウンド・オブ・ミュージック」「イルマーレ」のクリストファー・プラマー。「ジョン・ロルフ」役には、「太陽の帝国」「バットマン ビギンズ」のクリスチャン・ベイル。「ポウハタン」役には、「南極物語」のオーガスト・シェレンバーグ。「オペチャンカノフ」役には、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」「ヒート」のウェス・ステューディ。「ウィングフィールド」役には、「ドラゴンハート」「キングダム・オブ・ヘブン」のデヴィッド・シューリス。

    "Once discovered, it was changed forever"
    大航海時代の1607年、入植事業を目的としてイギリスから出港した、反逆罪に問われている「ジョン・スミス」含む面々は北アメリカのヴァージニア周辺に辿りつく。入植地を定めた「ニューポート」は、先住民族ポウハタン族との共生を掲げ、交渉の任を「スミス」に託す。ところが、彼らは警戒心が強く、「スミス」は捕われの身となってしまう。部族の王「ポウハタン」は「スミス」の処刑を命じるのだが、王の末娘「ポカホンタス」が必死に命乞いをして…。


      ヴァージニア一帯を支配していた強力なる部族の娘「ポカホンタス」と、探検家「ジョン・スミス」との交流は、事実かどうかは不明であるものの、アメリカ建国史上の逸話として長く伝えられている。このモチーフは、ウォルト・ディズニー社のアニメーション「ポカホンタス」が有名であるように、さまざまな作品で応用されてきた。「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリックは、この史的ロマンスに透明感を与えて実写映像化した。

      まず感性に訴えかけてくる映画である。チカホミニ川を中心とした雄大な自然景観、ジェームズ・ホーナーが奏でる壮大な音楽。そして、出演者たちは表情と仕種で演技をする。こうした性格をたたえた作品の中で、コリン・ファレル、クリストファー・プラマー、クリスチャン・ベイルら名優に負けず劣らずの存在感を放つのが、クオリアンカ・キルヒャーである。大役にアサインされた彼女は、当時弱冠15歳であった。言葉少なに悲壮や憂鬱を表現し、先住民族の娘「ポカホンタス」を初々しく演じ上げた。言葉の壁を超えて、親睦を深めていく「スミス」と「ポカホンタス」よろしく、目に映るものが作品を物語っていた。

      物語の序盤においては、先住民との交渉、疫病や飢餓の問題など、入植の様相をありありと魅せてくれる。しかし、史劇としてみる本作への期待は、抱かぬが吉かもしれない。それはただロマンス作品という立場であるからではなく、その描き方が前述のとおり、言葉に頼っていないからである。つまり、ヴァージニア植民地設立の情報が少ない。観賞をきっかけにして、大航海時代の入植史に対する興味や好奇心をかき立ててくれることはあっても、そこにカタルシスは与えてくれない。本作での歴史は、あくまでも作品の盛り立て役であり、世界観の説得役であった。

      結局のところ、やはり美しい作品だという印象が強い。それは文字通りの自然美や映像化の妙のことでもあり、切ないロマンスのことでもある。派手さはなく、むしろ静寂をきわめ、淡々としている。押し付けてくるものは何もなく、心に染み入るような思いがする。悲しいストーリーではあるものの、それすら端麗に思える清楚な作品だった。

    ● 製作代表 : New Line Cinema
    ● 日本配給 : 松竹
    ● 世界公開 : 2005年12月25日 - アメリカ(限定公開: Extended Ver.)
    ● 日本公開 : 2006年04月22日
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    by movis | 2008-05-06 03:15 | ドラマ
    七人の侍
    ● 七人の侍 [日本 / 1954年]

    b0055200_6155426.jpg言わずとしれた巨匠、黒澤明を代表する作品のひとつ。時代劇やアクションの要素が高精度に描かれているのはもちろんのこと、これらを支える伏線の存在感が非常に鋭い。3時間を超える長尺が苦痛に感じなかった。名作と称される由縁、確かにこの目で見た。



    監督は、「羅生門」「隠し砦の三悪人」の黒澤明。「勘兵衛」役には、志村喬。「菊千代」役には、三船敏郎。「七郎次」役には、加東大介。「五郎兵衛」役には、稲葉義男。「平八」役には、千秋実。「久蔵」役には、宮口精二。「勝四郎」役には、木村功。「志乃」役には、津島恵子。「利吉」役には、土屋嘉男。「万造」役には、藤原釜足。「与平」役には、左ト全。「茂助」役には、小杉義男。「儀作」役には、高堂国典。

    [NO TAGLINE]
    戦国時代、各地で勃発した戦乱はさまざまな問題を引き起こした。野武士の横行もそのひとつである。とある貧しい山村、農民たちは、野武士との懸命な談合によって命だけは守ったものの、あらゆるものを奪われてしまった。そんな折、1人の農民が野武士の新たな奇襲計画を知り、村は恐怖と絶望に包まれる。我慢も限界に達した若い百姓「利吉」は、野武士との対峙を提案する。周囲の賛同をなかなか得ることができなかったが、村の長老「儀作」から、空腹の侍を雇うという策が立つ。早速、「利吉」、「万造」、「与平」、「茂助」は侍を定めるべく街へ出掛けるが、飯を食わせるから野武士を討伐してくれ、という条件に耳を貸す者はなかなか現れず…。


      言わずと知れた巨匠、黒澤明を代表する作品のひとつ。1954年、第15回ヴェネチア国際映画祭では、監督を評価する銀獅子賞を受賞した。この作品は国内外の業界に大きな影響を与えた。同じ志をもつ7人が集う、というモチーフが「荒野の七人」や"スター・ウォーズ"シリーズで応用されていることも有名である。リアリティに拘り、納得できるまで作品を作り上げていく、という黒澤のストイックな姿勢が、本作にも堂々と反映されている。

      単刀直入に、面白い。俯瞰すると知的で緻密なプロットの上に作品が構成されていることが分かるのであるが、随所でコメディしかり、黒澤のユーモアが光っている。百姓に雇われた侍が野武士から村を守っていく、という軸をしっかりと見捉えながら、伏線は完璧に回収している。補助的なエピソードに意識が振られるのであるが、結局はうまく本流に結びついていくのである。本作では、こうした快感を幾度と得ることができる。作品の中には喜怒哀楽が散りばめられているのであるが、とりわけ楽しいシーンの印象が強い。思わず、ドッと笑ってしまうようなものも少なくない。こうした黒澤のユーモアを、演者は正確に表現している。その中でも「菊千代」演じる三船敏郎のハマり様は奇跡を見ているかのようであった。

      強きが弱きを助ける、というシンプルな作品に落ち込んでいないのも良い。序盤、勝ち気だが傲慢な侍と臆病で卑屈な農民はなかなか相容れないのであるが、次第に相互の先入観を捨て、理解を示していく。こうした作品のテーマになりそうなドラマ要素も、本作に至っては作品を盛りたてるための素材であるのだから、ただただ感銘を受けるばかりである。ところで、さて野武士が攻め入ろうか、という折に、侍が農民を嫌悪するエピソードがあるのだが、その原因がすぐには分からなかった。これに代表されるような、かつての日本人が持っていた、近代では淘汰されてしまったものの考え方や価値観が発見できる点も実に興味深かった。

      本作はあくまでも時代劇であり、アクションである。数々のスタイルを確立した黒澤明であるから、これらの要素が高精度を誇っているのは言うまでもない。しかしながら、作品はそれだけで成り立っているわけではない。笑いあり涙あり、と言う言葉がこれほどまでに至言である作品は稀である。無言実行、寡黙で自身に厳しい「久蔵」に憧れた。大げさかもしれぬが、性格も生き方も違う七人の侍の中から、人生のロールモデルを探すのも良い。名作と称されるその由縁、この目でしかと見た。

    ● 製作代表 : 東宝
    ● 日本配給 : 東宝
    ● 世界公開 : 1954年08月 - イタリア(第15回ヴェネチア国際映画祭)
    ● 日本公開 : 1954年04月26日
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    by movis | 2008-04-29 06:20 | 邦画
    スパイダーウィックの謎 / The Spiderwick Chronicles
    ● スパイダーウィックの謎 / The Spiderwick Chronicles [アメリカ / 2008年]

    b0055200_2595420.jpgILMが放つ特殊効果が抜群のパンチ力を放つ一作。ここまで違和感なく、実写と特殊効果が融合するものか、と驚きを覚えた。2役を演じ分けるフレディ・ハイモアの存在感が鋭い。導入部こそ、子供には難解かもしれないが、裏を反せば大人も楽しめるファンタジーだ。



    監督は、「フォーチュン・クッキー」のマーク・ウォーターズ。原作は、製作総指揮にも参加しているホリー・ブラック、トニー・ディテルリッジの『スパイダーウィック家の謎』。「ジャレッド・グレイス」「サイモン・グレイス」役には、「ネバーランド」「チャーリーとチョコレート工場」のフレディ・ハイモア。「マロリー・グレイス」役には、「イン・アメリカ / 三つの小さな願いごと」のサラ・ボルジャー。「ヘレン・グレイス」役には、「フライド・グリーン・トマト」「レッド・ドラゴン」のメアリー=ルイーズ・パーカー。「アーサー・スパイダーウィック」役には、「ボーン・アルティメイタム」「マイ・ブルーベリー・ナイツ」のデヴィッド・ストラザーン。「マルガラス」役には、「ケープ・フィアー」「ホテル・ルワンダ」のニック・ノルティ。

    "Their World Is Closer Than You Think"
    森の奥に大きな屋敷がひっそりと建っている。様々な書籍と生物の標本で埋まった雑多な部屋に、不思議な生物を採集した、ひとりの男が飛び込む。彼は怯えた様子で、この生物を観察ノートに記すと、これを封印してしまう。そして、彼の叫び声が轟いた。80年の時を経て、荒廃した古い屋敷に「グレイス」一家が越してきた。「ジャレッド」の悪態を皮切りに始まる「マロリー」「サイモン」の兄弟喧嘩に、声を荒げる母親「ヘレン」。彼らが円満な家庭関係を築けていないのも、そもそもの引越しの理由も、夫婦の関係が悪化していたからだ。「ジャレッド」が家族に強い反抗心を持つのも、離れた父親を慕っていたからであった。そんな折、家族の持ち物が次々となくなってしまう、という現象が襲う。例によって、「ジャレッド」が責められるのであったが…。


      何といっても、映像美に圧倒される。特殊効果のスペシャリスト集団"ILM"のSpFXが、いかに強力であるかを体感できる作品だ。そもそも空想のクリーチャーやモンスターは、特殊効果によって表現するほかないのであるが、いまや実写と自然に相容れている様を目の当たりにして、ただ驚愕するばかりである。スタッフ・ロールに見つけた、上杉裕世をはじめ、多くの日本人の名前が嬉しかった。

      "フレディ・ハイモア"、"ファンタジー"と聞けば、本作と公開日が至近である「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を思わず浮かべてしまったが、両作品での共通点は、単純な子供向けのジュブナイルではないことである。大人の思惑や事情に対して、子供が正確にリアクションを返しているので、思わずドキッとするほどシリアスに展開していく。しかしながら、こうした人間関係の不協和音が、恐怖や不安を共有することで解消されていく、というモチーフ自体は新しいものではないので、構成は至極シンプルである。

      こうした予定調和的なストーリーにあって、攻撃的で勇敢な「ジャレッド」と内向的で知的な「サイモン」の2役を演じ分けたフレディ・ハイモアの存在感が鋭い。唖然とするような衝撃のエピローグに向けて、「ジャレッド」が逞しく導いてくれるので、安心して観賞することができる。

      導入部が子供には少々難解かもしれないが、裏を反せば、大人でも十分に楽しめる内容である。昨今、大型のファンタジーでマーケットが賑わっている中、本作は96分という短い尺でスッキリとした完結を堪能することができるので、リラックスして観賞して頂きたい。やはり、映像のもつパンチ力が強い作品であるので、劇場の大きなスクリーンで本作を楽しむのがお勧めである。

    ● 製作会社 : The Kennedy/Marshall Company
    ● 配給会社 : Paramount Japan
    ● 世界公開 : 2008年1月31日 - アメリカ(ハリウッド/プレミア)
    ● 日本公開 : 2008年4月26日
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    by movis | 2008-04-13 03:04 | ファンタジー
    ライラの冒険 黄金の羅針盤 / THE GOLDEN COMPASS
    ● ライラの冒険 黄金の羅針盤 / THE GOLDEN COMPASS [アメリカ / 2008年]

    b0055200_22373462.jpg孤独感に射す「ライラ」という希望。ビターではあるが、色鮮やかな個性を持った「ライラ」の仲間が魅力的。映像美にも文句のつけようがない。子供に向けた単純なジュブナイルではなく、奥深く、味わいのあるファンタジーであり、二部、三部にも期待がもてる作品だ。



    監督は、「アバウト・ア・ボーイ」のクリス・ワイツ。原作は、フィリップ・プルマンの『黄金の羅針盤』。「ライラ・ベラクア」役には、ダコタ・ブルー・リチャーズ。「マリーザ・コールター」役には、「ドッグヴィル」「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン。「ロード・アスリエル」役には、「ミュンヘン」「エリザベス」のダニエル・クレイグ。「セラフィナ・ペラーカ」役には、「キングダム・オブ・ヘブン」のエヴァ・グリーン。「パンタライモン」の声の出演には、「ネバーランド」「チャーリーとチョコレート工場」のフレディ・ハイモア。「イオレク・バーニソン」の声の出演には、"ロード・オブ・ザ・リング"シリーズのイアン・マッケラン。

    "There are worlds beyond our own - the compass will show the way."
    われわれの世界と似て非なる異界、英国はオックスフォード。この世界では"魂"に値する、動物の姿をした"ダイモン"を従えて、子供たちは走り回っている。その中に「パンタライモン」と「ライラ」の姿があった。幼くして両親を亡くした彼女は、我が子のように愛情を与えてくれる叔父「アスリエル」卿を慕っている。"ダスト"の謎を解き明かすべく、北の地に赴く「アスリエル」であったが、好奇心旺盛な「ライラ」が黙っているはずがない。幸運にも「ライラ」は、オックスフォード大学を訪れたロンドンの実権者「コールター」夫人から、北の地への旅行を誘われたのであったが…。


      イギリスの児童文学作家フィリップ・プルマンが執筆した『ライラの冒険』三部作の実写化第1弾作品。「ロード・オブ・ザ・リング」を世に出した New Line Cinema による、壮大なファンタジー大作である。最近のファンタジーと言えば、先に挙げた"ロード・オブ・ザ・リング"シリーズや"ハリー・ポッター"シリーズが記憶に新しいが、封切を待たずして続編をほのめかされると、一作も見逃してはいけないような強迫観念に駆られてしまい、脚が遠のいてしまうのであった。たまたま、と言うと失礼であるが、気軽に観賞した本作は、本格ファンタジーとの久方ぶりの出会いである。劇場では、やはり子供を連れた家族の姿が目立った。しかし、作品は大人にとっても奥深く、決して単純なジュブナイルではない。

      15,000人が応募したオーディションを勝ち上がったダコタ・ブルー・リチャーズが演じる「ライラ」は、好奇心を抑制できない、という部分を除けば、雄弁でカリスマ性を備えた立派な女性であった。彼女を取り巻く世界は、まるで存在しているのが当然であるかのように、あれよあれよと巡っていく。「ライラ」に手を引かれる物語の進行が茨の道にも思えたのは、自分の理解力が足りないか、年をとってしまったのか…。

      息切れ、ようやく世界観に浸った頃には、「ライラ」の周りにたくさんの仲間がいる。とりわけ、印象的であるのは、彼らが一様に孤独感を抱えていて、各々が違った動機で「ライラ」に希望を見出している点である。ビターであるが、色鮮やかな相関であった。こうした夢のような舞台には相容れないだろうと思っていたニコール・キッドマンにおいても、見事にその表情を使い分け、独特で圧倒的な存在感がある。影のあるキャラクターの描き方には、重厚感すら漂っている。

      ところで、めまぐるしく移ろう壮大な世界観は、終盤に向けて続く寒空に、こじんまりとした印象が否めない。大規模な戦闘シーンも、子供への配慮は別にしても、気分を高揚させるには正直に物足りない。「ライラ」という絶対的な軸と、仲間の個性が豊かなだけに、物語の失速感が残念なところであるが、映像美には文句のつけようもなく、二部、三部でどう魅せてくれるかが大いに期待できるところである。ともあれ子供向けでは勿体ない、味わいのあるファンタジーであった。

    ● 製作 : New Line Cinema
    ● 配給 : GAGA Communications / 松竹
    ● 公開 : 2007年11月27日 - イギリス(ロンドン/プレミア)
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    by movis | 2008-03-10 22:52 | ファンタジー