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    ブルーサンダー / Blue Thunder
    ● ブルーサンダー / Blue Thunder [アメリカ / 1983年]

    b0055200_005328.jpg主役は人間ではなく、派手なドッグファイトを展開するのは戦闘機ではなく、どちらも武装ヘリ、という一風変わった作品。物語に粗が目立つが、ご愛嬌。武装ヘリの格好良さが最高に映えた作品だ。ロイ・シャイダー、マルコム・マクダウェルなど豪華な出演陣にも注目。



    監督は、「サタデー・ナイト・フィーバー」のジョン・バダム。「フランク・マーフィー」役には、「JAWS/ジョーズ」「JAWS/ジョーズ2」「2010年」のロイ・シャイダー。「ジャック・ブラドック」役には、「夜の大捜査線」のウォーレン・オーツ。「ケイト」役には、「アメリカン・グラフィティ」のキャンディ・クラーク。「コクレイン」役には、「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。「リチャード・ライマングッド」役には、「ホーム・アローン」「ホーム・アローン2」のダニエル・スターン。

    "He's Out There..."
    ロス市警航空課で空中パトロールを担当しているヘリコプター・パイロット「フランク・マーフィー」は、新人「ライマングッド」を伴ってロス上空に舞う。リカーショップで発生した強盗事件の犯人逮捕を支援し、ナンバープレートのない不審車を本部に報告する。不純な動機で昂揚している「ライマングッド」のわがままを聞き入れたために、いつものように「ブラドック」課長から注意を受けた。その頃、都市暴力対策委員長「ダイアナ・マクニリー」が自宅に戻ってきたところ、何者かに襲撃される。現場に急行する「フランク」は先に報告した不審車を発見する。事件は強姦が目的だったとして片付けられたが、逃げ去った犯人達は彼女が手にしていた書類を奪っていて…。


      ロサンゼルス・オリンピックに向けてのテロ対策として開発された武装ヘリ「ブルーサンダー」を巡り、そのパイロットに選ばれた警察航空隊員「フランク・マーフィー」が不運な陰謀に巻き込まれていくスカイ・アクション。原案には、「エイリアン」や「トータル・リコール」の脚本を手掛けたダン・オバノン、「フィラデルフィア・エクスペリメント」の脚本を手掛けたドン・ジャコビーが名を連ねている。翌1984年にTVシリーズ化されたが、低視聴率により、第1シーズンで打ち切られた。

      初観賞は幼少期であったが、その時の興奮が鮮明で作品のタイトルをも忘れずに生きてきた。再び観賞して、なるほど、作品の見所は童心をくすぐる武装ヘリ「ブルーサンダー」のフォルムの格好良さと、ロサンゼルス上空で撮影されたドッグファイトの迫力に他ならない。そもそも、作品の主役たるものが人間ではなく、ド派手な空中戦を展開するのが戦闘機ではなく、どちらも武装ヘリであること自体が珍稀であり、珍妙。ステルス戦闘機や多武装戦闘機が登場してしまった昨今では、ヘリコプターというモチーフの映画化は難しいだろうから、この時代にしか作りえないであろうというレトロスペクティブな価値があるように思う。

      "JAWS"シリーズのロイ・シャイダー、バイオレンス作品で名を馳せて本作が遺作となったウォーレン・オーツ、特徴的な顔立ちで名悪役として有名なマルコム・マクダウェルなど、出演陣は錚々たる顔ぶれであるものの、作品にインパクトのある存在感が欠ける点は残念だ。それは、本作がユーモアのある魅力を備えていながらも、物語としての"ブルーサンダー"に粗が多く見受けられるからであろうか。

      例えば、「フランク」と「リチャード」が偶発的に陰謀に巻き込まれていく、というシナリオを辿ってはいるものの、陰謀そのものの目標が明解でないし、鍵となってくる「ブルーサンダー」が飄々と「フランク」の手に渡ってしまうし、サスペンスとしてはもう少し奥行きや詳細なバックグラウンドを与えてほしかったところ。プロローグで見せたエピソードも伏線としては押しが弱い。しかしながら、「フランク」が抱えるベトナム戦争下でのトラウマや、「コクレイン」との関係性、"1分"という時間への拘りなど、作品の最後までバッチリと効き目のあるスパイスのような要素もある。ストレスフリーで軽快なテンポも二度、三度の観賞を煽るには十分だ。

      ともあれ、朝焼けを飛ぶブルーサンダーや、ド派手な空中戦など、武装ヘリの格好良さが最高に映えている。この作品の2年後には、"デロリアン"という不朽のSF名機が登場したりするが、幼き頃の私にとって"ブルーサンダー"はそれに引けをとらないくらい魅力的なマシンだった。メカ好きには是非一度観賞して頂きたい作品だ。

    ● 製作代表 : Columbia Pictures Corporation
    ● 日本配給 : Columbia Pictures
    ● 世界公開 : 1983年02月05日 - 西ドイツ
    ● 日本公開 : 1983年10月01日
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    by movis | 2009-01-08 22:15 | アクション
    ワールド・オブ・ライズ / Body of Lies
    ● ワールド・オブ・ライズ / Body of Lies [アメリカ / 2008年 / PG-12]

    b0055200_2249048.jpg本作の公開は2008年の年末。この一年の締めくくりに至上の作品を観た。デリケートな情報戦の綱渡りのような緊迫感と、過激な戦闘シーンの臨場感。加えて、登場人物の人生が見えるような語り方をする作品だ。リドリー・スコットの業に畏怖さえ…。



    監督は、「グラディエーター」「アメリカン・ギャングスター」のリドリー・スコット。「ロジャー・フェリス」役には、「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」のレオナルド・ディカプリオ。「エド・ホフマン」役には、「アメリカン・ギャングスター」のラッセル・クロウ。「ハニ・サラーム」役には、「スターダスト」のマーク・ストロング。「アイシャ」役には、ゴルシフテ・ファラハニ。「バッサーム」役には、「マリア」のオスカー・アイザック。「ガーランド」役には、「エイゼンシュテイン」のサイモン・マクバーニー。「アル・サリーム」役には、アロン・アブトゥブール。「オマール・サディキ」役には、「キングダム/見えざる敵」のアリ・スリマン。

    "Trust no one. Deceive everyone."
    ヨルダンを拠点にして、欧米で無差別テロを繰り返す組織の首謀者「アル・サリーム」を捕らえるため、「ロジャー・フェリス」はイラクにいた。CIAエージェントの彼は、中東で常に死の危険を伴いながら、必死の工作活動を繰り返していく。CIAのベテラン・エージェント「エド・ホフマン」は、ラングレーのCIA本部にてスパイ衛星から送信される「フェリス」の行動を監視している。「フェリス」にとって、上司である「ホフマン」の指示は絶対であったが、危険な現場にいる「フェリス」と、安全が確保された場所にいる「ホフマン」の間には温度差が生じ、対立を深めていく。やがて「フェリス」は組織に関する重要な資料の所在を掴み、敵陣への進入を試みる。極秘資料こそ入手できたが、「フェリス」は友人としても慕っていたパートナーを失い、自らも重傷を負う。しかし、「ホフマン」はまるで何事もなかったかのように、次の任務を「フェリス」に言い渡すのであった…。


      原作は、ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、デヴィッド・イグネイシャスの同名小説。「アメリカン・ギャングスター」ではギャング作品に挑み、新たな一面を見せたリドリー・スコットが、「ブラックホーク・ダウン」を彷彿とさせるようなリアリティのある中東の戦場を舞台に、緊迫感のあるスパイ・サスペンスとして大成させた。2008年、公開は年末に差し迫った時期であったが、この年に上映された作品の中では最も骨太でシリアスな佳作であった。

      何よりもまず、映像に臨場感が溢れている。イラクやヨルダンといった中東の国々を舞台に繰り広げられる銃撃戦やカーチェイスは極めてダイナミックであるし、アラビックな情緒を殺さず、真に迫るかのような緊迫感や息苦しさがスクリーンを駆け巡る。もともと、リドリー・スコットは火薬を用いるような大規模の戦闘描写に定評があるが、本作だけでも合点がいく。銃火器による戦闘シーンに加え、本作が描く"情報"を巡る攻防は、知的で物静かだが手に汗握るような白熱の展開を見ることができる。

      作品の醍醐味は、こうした策略戦の中に見えてくる"信用"や"裏切り"に、言葉にしがたい哀愁が漂っている点だ。"信用"を建前に、目的の為になら"裏切り"を厭わない「フェリス」と「ホフマン」、"信用"を絶対に、"情"で周囲をコントロールする「ハニ」。CIAとGID(ヨルダン情報局)の対極とも言えるプライドが「アル・サリーム」を巡ってぶつかり合う。両者の信念は相乗効果を生むわけもなく、ジリジリともどかしい進退を繰り返し、世界を救うのは"信用"か"裏切り"か。アンバランスな「フェリス」対「ホフマン」対「ハニ」の三つ巴、対「アル・サリーム」の四つ巴の攻防は息付く暇もなく、128分間という時間を疾走していく。男臭いシーソーゲームの中に描かれる安心感は、「フェリス」も「ホフマン」も愛を注ぐ人間がいる点だ。相手も愛し方も違うが、彼らは愛を以って愁吟の信念を貫いていく。
     
      かつてはアイドルのような輝かしい扱いを受けたレオナルド・ディカプリオは、いまや熟達した演技を披露してくれる非凡な表現者だ。哀歓鋭い「フェリス」の存在があって、子供の世話をしながら冷酷な指令を口にする「ホフマン」の不気味さや、有余涅槃を感じさせる「ハニ」の豪気さが、憎いまでに映えてくる。テロとの闘いをテーマに選ぶ作品は数多いが、ハラハラとするようなデリケートな情報戦の描き方が妙。そして作品に迫力を与えておきながら、登場人物の人生そのものを描いてしまうリドリー・スコットという人間の業がこわい。本作が持つ圧倒感に、観賞後もしばらくは高揚感が消えなかった。
      
    ● 製作代表 : De Line Pictures
    ● 日本配給 : Warner Bros.
    ● 世界公開 : 2008年10月05日 - アメリカ(ニューヨーク/プレミア)
    ● 日本公開 : 2008年12月20日
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    by movis | 2009-01-05 23:03 | サスペンス / ミステリー
    ザ・シークレットサービス / In the Line of Fire
    ● ザ・シークレットサービス / In the Line of Fire [アメリカ / 1993年]

    b0055200_4275719.jpgクリント・イーストウッド演じる「ホリガン」の人間味と、ジョン・マルコヴィッチ演じる「ミッチ」の不気味さのコントラストが鮮やかな作品。サスペンス・アクションとして、展開に新鮮味はないものの、細部まで丁寧に作り込まれているため、見所には困らない。



    監督は、「アウトブレイク」「エアフォース・ワン」のウォルフガング・ペーターゼン。「フランク・ホリガン」役には、"ダーティハリー"シリーズのクリント・イーストウッド。「ミッチ・リアリー」役には、「マルコヴィッチの穴」のジョン・マルコヴィッチ。「リリー・レインズ」役には、"メジャーリーグ"シリーズのレネ・ルッソ。「アル・ダンドゥレア」役には、「マグノリアの花たち」のディラン・マクダーモット。

    "An assassin on the loose. A president in danger.
     Only one man stands between them..."
    アメリカ合衆国所属のシークレットサービス・エージェント「フランク・ホリガン」には、深い自責の念が刻み込まれている。それは、1963年11月、ダラスでジョン・F・ケネディを救えなかったことに他ならない。ストイックを貫く性格もあって、「ホリガン」は一匹狼にならざるを得ず、唯一の相棒は臆病で頼りのない「アル」だけであった。現職大統領の再選キャンペーンが賑わいだした頃、ホワイトハウスに大統領の暗殺脅迫が飛び込む。やがて「ホリガン」は殺し屋「ミッチ」の存在を嗅ぎ付ける。しかし、「ミッチ」は「ホリガン」の過去をジワジワとえぐり、挑発し始めるのであった…。


      要人警護やテロ防止のための捜査などを任務とするアメリカの公的機関"シークレットサービス"に焦点を当てた、サスペンス・アクション作品。演技のみならず、監督、製作、音楽と多彩な才能を併せ持つクリント・イーストウッドが、悲しい過去を背負う熟年のシークレットサービス・エージェントを生々しく演じた。

      そのようにして映画制作にも長けたクリント・イーストウッドが主演として演技に集中しているためか、サスペンスやアクションの要素が王道を行く素直な作品であった。癖なく爽快なカタルシスを与えるペーターゼンの持ち味が発揮された一作と言い換えることもできるが、不遇にも1990年初頭においてのサスペンス・アクション作品には本作と同様に"お決まり"な展開を迎える作品が多く、鮮明な印象が残りにくい仕上がりとなってしまっている点が唯一残念である。

      しかしながら、「ホリガン」という人間の内面を鋭くえぐっているところに作品の面白さがある。「ホリガン」は1963年11月のダラスでジョン・F・ケネディの警護に当たっていた、という設定を与えられているが、このアメリカ史上の悲劇を物語とリンクさせることで、彼が抱える自責の念をうまく表現している。さらには"シークレットサービス"という馴染みのない警察機関の採用をきわめてシンプルに説得することにも成功した。この現実の出来事は本作の本流ではないが、「ホリガン」の心の葛藤や「ミッチ」の挑発といった物語の鍵となって重要な機能を担っている。

      「ホリガン」と敵対して描かれる殺し屋「ミッチ」も独特の強烈な存在感を放つ。第66回アカデミー賞の助演男優賞ノミネートという功績にも表れているが、ジョン・マルコヴィッチの奇奇怪怪たる好演振りは、イーストウッドを喰わんとするインパクトがある。非情で冷静な「ミッチ」の不気味さは、人間味のある「ホリガン」との対峙によってますます醸成され、エピローグに向けて息を呑むような緊張感を漂わせている。

      1930年生まれのイーストウッドが歳相応の味のある演技に徹底している点にも触れておくべきだろう。「ホリガン」は自動車パレードの警護で息切れを隠せない。世代交代のプレッシャーをひしひしと感じても、報いを求めて衰えた身体に鞭を打つ。こんな描き方をされては、「ホリガン」の肩を持たないわけにはいかず、善悪がはっきりと分かれた構図であるものの、白々しさはなく哀愁すら感じる。サスペンスとして作品はスマートに決まっているが、こうした人間の奥深い部分も丁寧に描かれていて、見所には困らない作品だ。

    ● 製作代表 : Columbia Pictures Corporation
    ● 日本配給 : Columbia TriStar Films
    ● 世界公開 : 1993年07月09日 - アメリカ
    ● 日本公開 : 1993年09月15日
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    by movis | 2008-11-29 04:33 | サスペンス / ミステリー
    フェイク / Donnie Brasco
    ● フェイク / Donnie Brasco [アメリカ / 1997年]

    b0055200_3184286.jpg最近では見られないジョニー・デップのクールな演技と、"ゴッドファーザー"とは異なったマフィアを演じるアル・パチーノの共演が光る。FBI潜入捜査官がマフィアと交友を深めたための苦悩や葛藤が辛い。男の信頼や友情をかっこつけずに描いた優秀なドラマだ。



    監督は、「コレラの時代の愛」のマイク・ニューウェル。「ベンジャミン・"レフティー"・ルッジェーロ」役には、"ゴッドファーザー"シリーズのアル・パチーノ。「ドニー・ブラスコ/ジョセフ・D・"ジョー"・ピストーネ」役には、「シザーハンズ」のジョニー・デップ。「ソニー・ブラック」役には、"キル・ビル"シリーズのマイケル・マドセン。「ニッキー」役には、「恋人たちの予感」のブルーノ・カービイ。「マギー・ピストーネ」役には、「6デイズ・7ナイツ」のアン・ヘッシュ。「ティム・カーリー」役には、「ダメージ」のジェリコ・イヴァネク。

    "Donnie Brasco. Based On A True Story."
    1978年、ブルックリン。連邦捜査局が目をつけたマフィア組織を検挙するため、FBI捜査官「ジョー・ピストーネ」は潜入捜査を命じられる。組織との接触の機をうかがう「ジョー」は、一員である「レフティー・ルッジェーノ」に宝石鑑定の腕を買わせ、「レフティー」や組織のメンバーに「ドニー・ブラスコ」の偽名で周知されていく。組織の活動に目を光らせる「ジョー」の捜査成果に対する評価は高く、それを裏付けるように彼は慎重を徹底して、マフィアの一員を演じ続ける。一方で「レフティー」は、誠実で聡明な「ドニー」という弟分を得たことで、諦めかけていた昇格の夢を再燃させるようになる。「レフティー」と私情を通わせ、交友関係を築いてしまった「ジョー」は、マフィア組織のメンバという偽りの姿と、FBI囮捜査官という本来の姿の狭間で心が揺れ続け…。


      FBIの潜入捜査官として数々のマフィアを摘発した「ジョー・ピストーネ」の実話をマイク・ニューウェルが映画化した骨太な作品。最近の出演作では一風変わった配役の多いジョニー・デップだが、本作ではド真面目にFBI捜査官「ジョー」を演じている。また、"ゴッドファーザー"シリーズでは高い評価を受けたアル・パチーノが演じる、同じマフィア役でありながら雰囲気の異なる「レフティー」の奥深さは必見。

      本作は、「ドニー・ブラスコ」という偽名を使ってマフィア組織への潜入捜査を敢行する「ジョー」が、うだつは上がらぬが情に厚いマフィアの一員「レフティー」と交友を深めてしまうことで生じてしまう男たちの心の葛藤や苦悩を描いている。互いの立場の違いが心の交流の芽を摘んでしまう、という逃げ場のない哀愁を植えつけてくる手法は数々の作品でも用いられているが、実話がベースになっているという前提があって、より心象をドラマチックにさせるのだろう。

      緊迫感やセンチメンタルに溢れるエピローグに向けて、作品は重厚感たっぷりに展開していくわけであるが、ところどころにユーモアが散りばめられている点もおもしろい。ジャージ姿が似合ってしまうアル・パチーノの立ち姿が最たるものであるが、マイケル・マドセンやブルーノ・カービイの演じるマフィアたちはどこかお茶目であったりする。彼らの人間らしい一面も垣間見せておきながらも、結局のところ"掟"には絶対であることを説得してくる。闇社会に生きる男達の悲しい宿命を、ユーモアを織り交ぜて一層センチメンタルに伝えてくる。

      しかし、観賞を終えた後の作品に対する印象がエピローグの余韻に集約されてしまうところが残念でもある。例えば、FBI潜入捜査官である「ジョー・ピストーネ」の人物描写に乏しく、実際のところ、なぜ「レフティー」と接触できたのかが不透明である。また、「ジョー」が潜入捜査官として簡単に抜け出せないマフィアの深みにまで入り込んでしまった、という状況はかろうじて理解できるにしても、捜査成果の詳細が描かれないために、エピローグの訪れは唐突に思えてしまう。

      だが、結果としてアル・パチーノの圧倒的な存在感が作品の支柱であり、また成功の要因だろう。物語は「ジョー」の視点で描かれていくが、彼に感情移入してみれば確かに「レフティー」という男は、他人の心を惹くには十分な魅力をぎっしりと抱えているのである。マフィア対FBIへの勝負の期待は、観賞を進めるうちに「レフティー」対「ドニー」がどうか温和に事を収めてくれるように、との願いに変わっていく。「レフティー」のエピローグのセリフが、作品の核心を見事についている。男の信頼や友情といったものをひしひしと伝えてくる優秀なドラマである。

    ● 製作代表 : TriStar Pictures
    ● 日本配給 : 東宝東和
    ● 世界公開 : 1997/02/28 - アメリカ/カナダ
    ● 日本公開 : 1997/11/15
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    by movis | 2008-11-24 03:22 | 犯罪 / ギャング
    イーグル・アイ / Eagle Eye
    ● イーグル・アイ / Eagle Eye [アメリカ / 2008年]

    b0055200_3533025.jpg勢いのあるシャイア・ラブーフがD・J・カルーソー、スティーヴン・スピルバーグと再タッグ。サスペンスとアクションをシックに、スリリングに魅せる。アイデアに既視感が伴うが、飽きさせない工夫とテンポの良さが特徴。娯楽作品として質は高いので、気軽に観賞されたい。



    監督は、「テイキング・ライブス」「ディスタービア」のD・J・カルーソー。製作総指揮は、スティーヴン・スピルバーグと「ウォーク・トゥ・リメンバー」のエドワード・L・マクドネル。「マット・ウィリアムズ」役には、「トランスフォーマー」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」のシャイア・ラブーフ。「レイチェル・ホロマン」役には、「ボーン・スプレマシー」「M:i:III」のミシェル・モナハン。「ゾーイ・ペレス」役には、「メン・イン・ブラック2」「シン・シティ」のロザリオ・ドーソン。「ジョージ・カリスター」役には、"ファンタスティック・フォー"シリーズのマイケル・チクリス。

    "If you want to live you will obey"
    コピー・ショップで働く青年「マット」の生活は苦しい。祈るのようにATMの画面を覗いても、貯金は微々たるもので、家賃すら返せそうにない。だが、何かに束縛されるのは真っ平御免だ。口うるさい大家を逃げるようにかわし、自室へと急ぐ彼の携帯電話が鳴る。「マット」の双子の兄「ショー」の死はあまりに早かった。米軍の広報室長を務めた優秀な「ショー」とは性格も生き方も違った。連絡を3年近く怠っていた「マット」であったが、兄弟の死に悲しみを隠せなかった。失意のうちに帰途につく「マット」が何気なくATMに立ち寄る。画面には"751,000ドル"の表示。延々と100ドル紙幣が溢れた。「マット」は混乱したまま、自室に戻るが、そこには大量の荷物が届いていた。銃火器、偽造パスポート、実弾、化学薬品、戦闘機の操縦マニュアルの数々…。唖然とする「マット」の携帯が鳴る。女の冷たい声だった。『30秒でFBIが到着 今すぐ逃げなさい』。人違いを訴える「マット」の耳に飛び込んできたのは、窓ガラスが粉砕される音とFBI突入部隊の怒号で…。


      「トランスフォーマー」、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」と手を組み、スティーヴン・スピルバーグのお気に入りとも言えるシャイア・ラブーフを主演に迎えたSF・アクション・サスペンス作品。彼は本作の監督D・J・カルーソーとも「ディスタービア」でタッグを組んでおり、好調の波に乗った若手俳優の注目株だ。今年度公開作品には少なかったシックでスリリングなサスペンス・アクションであった。

      非常に緊迫感のあるプロローグと、どこにでもありそうな「マット」の日常シーンのメリハリが効いていて、観賞者の興味の惹きつけ方がうまい。何をも知らぬ主人公があれよあれよと窮地に追い込まれていく様には、「ボーン・アイデンティティー」に始まる"ジェイソン・ボーン"三部作が頭をよぎったが、本作の意図を読む上で、うだつの上がらない青年を描き、「マット」という人間を観賞者に共感させている点が重要だと言える。また、次第に存在感を高めていく陰謀が「マット」に限らず、「レイチェル」というパートナーや1シーン、2シーンでしか登場しないキャラクターをも巻き込んでいく点も憎い。それはずばり、一般市民が当たり前に享受している"モノ"が突然牙を向いたら?という作品の核心に添えられた問いかけに結びついていく。

      陰謀に至近距離から接近していく、空軍特捜部「ゾーイ」と国防長官「カリスター」と、それらとは無関係に思える「マット」と「レイチェル」の2つのエピソードが同時進行で進んでいく。そして、本作を包み込む謎の正体と、なぜ「マット」と「レイチェル」が窮地に追い込まれなければならないのか、という興味を掻きたてながら、前者はサスペンスの要領で核心に迫り、後者は派手なアクションでスリルを与えていく。2つの要素は共通のエピローグに向けて、しっかりと歯車を噛み合わせながら進んでいく。プロットの完成度は非常に高い。

      登場人物全員に重要な意味を持たせ、物語の整合性をバッチリと併せていく、つまり、作品の世界観やストーリーに無駄が少ないのであるが、あまりにスマートに決まってしまっているために物語が進むうちに共感は薄れ、清爽なカタルシスは得られなかった。そして、残念ながら物語の核心も既視感を禁じえず、アイデアには新鮮さが欠けてしまっている。しかしながら、娯楽作品として十二分に存在感を発揮し、観賞者を飽きさせない工夫が映像に効果的に表れている。サスペンスとアクションのバランスを器用にとりながら、独特のテンポを最後まで守り抜いている点を評価すべき作品だろう。

    ● 製作代表 : DreamWorks SKG
    ● 日本配給 : 角川映画/角川エンタテインメント
    ● 世界公開 : 2008年09月16日 - アメリカ(ハリウッド/プレミア)
    ● 日本公開 : 2008年10月18日
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    by movis | 2008-11-16 04:00 | アクション
    トラフィック / Traffic
    ● トラフィック / Traffic [アメリカ / 2000年]

    b0055200_265633.jpgアメリカ、メキシコの巨大な麻薬カルテルをみつめる、色の異なる3つのストーリー。麻薬が生み出す圧倒的な絶望感。綺麗事だけではどうにもならないこともある、と言われた気がするが、その答えを明示してもらえない。希望を探すこと。社会派として貴重な一作だった。



    監督は、「エリン・ブロコビッチ」のスティーヴン・ソダーバーグ。「ロバート・ウェークフィールド」役には、「ウォール街」のマイケル・ダグラス。「ヘレーナ・アヤラ」役には、「シカゴ」のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。「ハビエル・ロドリゲス」役には、「バスキア」のベニシオ・デル・トロ。「モンテル・ゴードン」役には、「ホテル・ルワンダ」のドン・チードル。「レイ・カストロ」役には、ルイス・ガスマン。「マノーロ・サンチェス」役には、ジェイコブ・バルガス。「カルロス・アヤラ」役には、スティーヴン・バウアー。「キャロライン・ウェークフィールド」役には、エリカ・クリステンセン。「アーニー・メッツガー」役には、「バンテージ・ポイント」のデニス・クエイド。

    "No One Gets Away Clean"
    メキシコ、ティファナ。国境警備を担当するメキシコ州警察「ハビエル」と「マノーロ」は、情報屋の垂れ込みをもとに麻薬の密輸を暴くものの、連邦警察「サラサール」将軍に容疑者の身柄を奪われてしまう。「ハビエル」の腕を認めた「サラサール」は彼を呼び出し、ティファナに根付く巨大な麻薬密輸ルートを壊滅させるために、ある任務を課すのであった。アメリカ、オハイオ。麻薬取締最高責任者に任命されたオハイオ州の最高裁判所判事「ロバート」は、新たに与えられた職務に昂揚した。しかし、彼が立ち向かうべき麻薬は、皮肉にも娘の「キャロライン」に魔の手を伸ばしていたのでった。アメリカ、サンディエゴ。子を宿し、幸せな生活を送っていた「ヘレーナ」であったが、突然、実業家の夫「カルロス」が麻薬取締局(DEA)捜査官「モンテル」と「レイ」に逮捕されてしまう。呆然とする「ヘレーナ」に、顧問弁護士「アーニー」は驚くべき事実を告げて…。


      社会派やドキュメンタリーにも通じるスティーブン・ソダーバーグは、本作で2000年アカデミー賞監督賞を受賞した。アメリカ・メキシコをまたがって蔓延る巨大な麻薬カルテルに焦点を当てた犯罪ドラマ。同年、ソダーバーグは「エリン・ブロコビッチ」を製作しているが、雰囲気が異なる両作品は、社会の諸問題を鋭くえぐっている点で共通している。

      アメリカ、メキシコに蔓延る"麻薬"という闇をテーマを直視している。フィクションであるとはいえ、麻薬の脅威や恐怖が映像を生々しく這い回り、絶望を誘う。非常に濃厚な麻薬戦争を舞台としながらも、抑揚は小さく、物語は情をはさむ余地もないほどに淡々と進んでいく。むしろ、この性格があるからこそ、テーマが現実的、日常的に体感できる。雲の上の話とも他人事とも思えず、世界観に惹きこませる演出が巧い。観る者を"その気"にさせる本作の引力は、ひとつのテーマを異なる環境、異なる人間がみつめる群像劇から生まれているように思える。

      物語を牽引していく「ロバート」、「ハビエル」、「モンテル」らだけでなく、彼らの家族、恋人、同僚の存在感も鮮やかであった。それぞれの生活が、赤、青、黄色と映像の色相が描き分けられている点も本作の特徴で、それぞれが異色の憂鬱と決意を秘めている。この三原色が混ざり合ってきたころには、ようやく明示的な解決策がないこと、愛や勇気だけではどうにもならないことを実感しはじめる。次第に、正義と悪の境界が滲み始め、正気を失いそうな不安に陥ってしまう。冒頭で述べた本作の絶望とは、まさにここに潜んでいる。

      ドキュメンタリーを観たかのようで、脱力感を得て、そして淡白だったという思いも禁じえないのであるが、一見の価値を強く主張しておきたい。ソダーバーグはエピローグのその後を観賞者の解釈に委ねているが、かろうじて「ハビエル」に希望を託しているようにも思える。彼の曇りのない眼差しの先には、おそらく後悔はない。信念という言葉に力強さ、頼もしさが帯びるような作品であった。

    ● 製作代表 : Bedford Falls Productions
    ● 日本配給 : 日本ヘラルド映画
    ● 世界公開 : 2000年12月27日 - アメリカ
    ● 日本公開 : 2001年04月28日
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    by movis | 2008-09-08 02:18 | ドラマ
    M:i:III / Mission: Impossible III
    ● M:i:III / Mission: Impossible III [アメリカ / 2006年]

    b0055200_14465297.jpg娯楽アクション大作、という個人的な評価は、本作でも揺るがない。目に飛び込んでくる映像が楽しい。苦々しい描写も多いが、シリーズの中では最もチームワークの爽快感を得ることができる。劇場作品初挑戦のJ・J・エイブラムスの今後の活躍を期待したくなった。



    監督は、J・J・エイブラムス。製作と「イーサン・ハント」役には、「レインマン」「ラスト・サムライ」のトム・クルーズ。「オーウェン・デヴィアン」役には、「ブギーナイツ」「マグノリア」のフィリップ・シーモア・ホフマン。「ルーサー」役には、「パルプ・フィクション」のヴィング・レイムス。「ゼーン」役には、「レディ・ウェポン」のマギー・Q。「デクラン」役には、「ベルベット・ゴールドマイン」のジョナサン・リス=マイヤーズ。「ジュリア」役には、「運命の女」のミシェル・モナハン。「セオドア・ブラッセル」役には、"マトリックス"シリーズのローレンス・フィッシュバーン。「リンジー・ファリス」役には、ケリー・ラッセル。「マスグレイブ」役には、ビリー・クラダップ。

    [NO TAGLINE]
    アメリカの極秘スパイ組織"IMF(Impossible Mission Force)"で、数々の困難な任務を遂行してきた「イーサン・ハント」は、現場を離れ、エージェント育成に注力している。フィアンセである看護士「ジュリア」との関係も良好で、公私ともに充実した日々を送っていた。そんな折、"IMF"エージェントである「リンジー・ファリス」が、任務の遂行中、ターゲット組織に捕らえられてしまう。彼女は「イーサン」が育成し、高い評価を与えた優秀なエージェントだった。レスキュー・ミッションへの参加に迷いをみせた「イーサン」であったが、「ルーサー」、「ゼーン」、「デクラン」らの強力なサポートを受け、見事に「リンジー」を救い出す。しかし、「リンジー」は酷い頭痛を訴えて…。


      1966年から1973年にかけて放送され、日本でも高い人気を誇ったアメリカのドラマ「スパイ大作戦」の映画化第3弾作品。第1弾作品はブライアン・デ・パルマ、第2弾作品はジョン・ウー、そして本作は"エイリアス"や"LOST"などの海外ドラマを制作し、初の劇場作品挑戦となるJ・J・エイブラムスが監督を務める。日本でも、新幹線をチャーターするなど、巨額のプロモーション活動が展開されたことでも有名である。

      娯楽アクション大作という個人的な評価は揺るがない。とかく目に飛び込んでくる映像の躍動感を素直に楽しむことができる。当然、映画の良し悪しは制作費の額で決まるわけではないが、1億ドルを超える巨額が注がれたこともあって、破壊力のあるアクション、壮大な世界観が見物だといえる。言い方を換えれば、資金に依存して内容が伴わない、という事態には無縁である。"スパイ"がテーマとなっているわりには派手が過ぎるような気もするが、そんな突っ込みもナンセンスかと思えるくらい、手に汗握る展開をノンストップで見せてくれた。

      そうとは言え、苦々しいテイストが印象にも目立つ。思わず不愉快に思えてしまう描写も少なくなく、プロット自体にも爽やかさは感じ得ない。よって、お気楽な作品ではない。これはシリーズを通しても同じであるが、とりわけ本作は味の悪さが強調されている。しかしながら、この点は、エージェントとターゲットの対決が一筋縄ではいかず、白熱したシーソーゲームとして演出する上では効果的であった。重厚というには物足りないが、それなりに緊張感のある攻防を楽しめた。

      原作の「スパイ大作戦」と、映画シリーズが比較されると、"チームワークの魅力"が引き合いに出されることが多い。つまり、映画シリーズはトム・クルーズ演じる「イーサン・ハント」の独壇場となってしまっており、「スパイ大作戦」が描いた"チームワークの魅力"が削がれてしまっている、ということである。おそらく、映画3部作の中で、「スパイ大作戦」ファンのこうした憂鬱をもっとも解消してくれるのは本作であろうか。トム・クルーズ一本路線は相変わらずだが、序盤の「リンジー」のレスキュー・ミッションをはじめとして、「ルーサー」、「ゼーン」、「デクラン」のサポートには安心感がある。「イーサン」を含め、個々の任務が絶妙な間でリンクしていく様子はアクションとは別の爽快感があった。

      本作だけでは、監督としてのJ・J・エイブラムスを評価するのは難しい。だが、「クローバーフィールド/HAKAISHA」の発表も含め、もっと彼のオリジナリティを見てみたい、という欲求はある。彼の活躍は長期的に、静かに期待していきたい。

    ● 製作代表 : Paramount Pictures
    ● 日本配給 : United International Pictures
    ● 世界公開 : 2006年04月24日 - イタリア(ローマ/プレミア)
    ● 日本公開 : 2006年07月08日
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    by movis | 2008-05-18 14:53 | アクション
    バタフライ・エフェクト2 / The Butterfly Effect 2
    ● バタフライ・エフェクト2 / The Butterfly Effect 2 [アメリカ / 2006年]

    b0055200_1252167.jpg精神に重く、しかし非常にセンチメンタルなストーリーが反響を呼んだ「バタフライ・エフェクト」の続編。作品のトリックは前作から継承しているものの、ストーリーにはやや難あり…。シリーズが言わんとしていることは本作が分かり易いので、リラックスして観賞されたい。



    監督は、ジョン・R・レオネッティ。「ニック」役には、「アメリカン・パイ」のエリック・ライヴリー。「ジュリー」役には、エリカ・デュランス。「トレバー」役には、ダスティン・ミリガン。「アマンダ」役には、ジーナ・ホールデン。「ブリストル」役には、デヴィッド・ルイス。「ロン」役には、アンドリュー・エアリー。「グレース」役には、リンゼイ・マックスウェル。

    "Can you change your past without destroying your future?"
    新興携帯メーカー"CMI"で立ち上げたプロジェクトも前途洋々に進捗し、仕事に熱意をみせる「ニック」は、恋人「ジュリー」の24歳の誕生日を祝うため、親友の「トレバー」、その恋人「アマンダ」の4人で湖畔を訪れた。言葉にすることはなかったが、「ニック」も、「ジュリー」も、互いの未来に夢を膨らませているのであった。突然、「ニック」の携帯電話が鳴り、何か言いたげな「ジュリー」は言葉を呑んだ。会社からの呼び出しでは断ることも出来ず、4人は渋々車を走らせる。他愛ない会話で盛り上がる車内であったが、タイヤのパンクに空気が一変する。道を塞ぐかたちで急停止した車のサイドガラスには、真っ向から向かってくる大型トラックが映って…。


      監督エリック・ブレスが製作した「バタフライ・エフェクト」の続編製作を、撮影分野で活躍してきたジョン・R・レオネッティが引き継いだ。作品のトリックは、日記から写真へとトリガーが変わっただけで、アイデア自体は前作から継承している。一方、プロットは独立しているので、前作との比較というのは極力控えたいのだけれども…。

      …さて、どう書けばよいか。おそらくは、自身を含め、ファンが抱いていた期待とは相容れぬ方向へ歩んでしまった。理由は、主人公が持つ"能力"の説得と、その活かし方の二点にあるような気がしてならない。前作でアシュトン・カッチャーが演じた「エヴァン」が"能力"の潜在に気付いていく過程は、決してロジカルではなかったものの、物語の流れがニュートラルであったから、とりあえず納得できた。しかし、「ニック」のケースはあまりに唐突だ。

      「エヴァン」は"能力"を親和的に活かしたが、「ニック」は利己的に活かした。どうせそうであるなら「ジャンパー」の「デヴィッド」くらい徹底してほしいものだが、そこも果たしていない。物語のトリックを見せる段階では、まるで、前作を見てくれ、と言わんばかりの粗放さがあるに対し、ストーリーは独尊を貫いているために、どうも不親切だな、という思いを禁じえないのである。おまけのようなラブ・シーンがあったりするものの、それならばもっと前作へのオマージュを強調してほしかった、というのが本音である。

      ともあれ、"能力"を持ってしまったがために訪れる不幸のスパイラルは、センチメンタルを伴いながら上手く描かれている。「ニック」には、一筋縄ではいかない究極の選択肢が突きつけられていくために、彼がどういった行動をとっていくのか、興味はその動向へと向いていく。前作が湛えていた複雑難解な伏線や精神に重くのしかかるエピソードはさほど見受けられず、肩の力を抜いて観賞することができた。

      また、前作との互換性が明示される短いシーンがあった。全くのアナザー・ストーリーかと思っていたために、これには頬が緩んだ。そういったこともあるので、前作のトリックが好きなのであれば観賞してみるのも良いだろう。このシリーズが言わんとしていることは、本作のほうが明確で分かり易いのは間違いない。

    ● 関連作品 in this blog ...

    バタフライ・エフェクト [2004年]

    ● 製作代表 : New Line Cinema
    ● 日本配給 : ArtPort / AMGエンタテインメント
    ● 世界公開 : 2006年08月10日 - イスラエル
    ● 日本公開 : 2007年10月13日
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    by movis | 2008-04-29 12:09 | SF
    ヒットマン / HITMAN
    ● ヒットマン / HITMAN [アメリカ / 2007年 / PG-12]

    b0055200_4151559.jpg同タイトルの"ステルス"ゲームの実写化に新鋭監督ザヴィエ・ジャンが挑む。ゲームを知らないために、ディテールが把握しづらかった。だが、迫力あるアクション、スピーディな展開、スタイリッシュな映像が魅力で、かつ手ごろな観賞が可能な作品である。



    監督は、ザヴィエ・ジャン。「エージェント"47"」役には、「ダイ・ハード4.0」のティモシー・オリファント。「ニカ・ボローニナ」役には、オルガ・キュリレンコ。「マイク・ホイッティア」役には、「ディープ・インパクト」のダグレイ・スコット。「ユーリ・マルコフ」役には、「ホステージ」のロバート・ネッパー。「ミカイル・ベリコフ」役には、ウルリク・トムセン。

    "彼女の涙が 彼の閉ざされた心を開く"
    手段は選ばず、着実に標的を始末していく。「エージェント"47"」は、クライアントの要求に応えるため、身寄りのない子供たちを暗殺者として訓練する組織の一員であり、彼の才能は他を圧倒した。次なる標的は、ロシアの大統領「ミカイル・ベリコフ」である。クライアントの要求が早まり、計画は前倒しとなった。リスクが高い局面での任務であったが、「エージェント"47"」の放った弾丸は、「ベリコフ」の頭を貫く。彼の仕事は完璧だった。しかし、組織から送られてきた報告は耳を疑うものであった。射殺したはずの「ベリコフ」の生存、そして彼の犯行を目撃した者の存在…。


      イギリスのゲームソフト・メーカーであるアイドスが販売する、同タイトル・ゲームの映像化作品。日本国内向けのゲームではコナミの"メタルギア"シリーズが代表であるように、潜入や隠密行動など、いかに敵を避けて目的を達成できるかが主旨となる"ステルス"というジャンルに挙げられるゲームである。これまでにシリーズ4作品が発売され、PCやPlayStation2やXboxなどのプラットフォームに対応している。

      一応に、作品中でもベースがゲームにある旨の前書きがあるが、それがどういったゲーム、ストーリーであるのかという前提知識がなくとも楽しめる手堅いアクション作品であった。迫力のあるアクション・シーンと「エージェント"47"」にまつわる陰謀を含みながら、スピーディかつテンポよく展開していく。「ボーン・アイデンティティー」を初作とする"ジェイソン・ボーン"シリーズにも似て、主人公の他を圧倒とする強さと頼もしさが魅力である。東欧が舞台であるものの、近未来を感じるようなファジーな世界観が醸成されていて、映像はスタイリッシュだ。フランス人監督、ザヴィエ・ジャンの名前は本作で初めて耳にしたのであるが、新鋭というならば評価されて然るべき出来であると思う。

      ゲーム発の映像作品といえば、本作と同じくアイドス社が制作した「トゥームレイダー」やカプコン社の「バイオハザード」などが真っ先に蘇るが、ゲームを楽しんだ者とそうでない者では、観賞前の心構えには大きく差があるに違いない。ゲームよりコアなストーリーを期待してガッカリという状況も少なくないだろうが、両作品はテーマと世界観が明確、独特であるので、少なくともこの2大要素だけを映像に移植すれば、ゲームを知らない者にも受け入れられる寛容さを持つことができた。

      ところが、本作が難しいのは、ゲームがユニークでセンセーショナルであっても、映画としては、前述"ジェイソン・ボーン"シリーズなどのように、雰囲気やモチーフが似た作品が多いという点にある。ここで、ゲームならではの突出したテーマや世界観が発揮されれば良かったが、アイデア自体も特別新しいものではなかった。おそらく、本作はゲームのプレイヤーも、そうでない者も、両方を楽しませようとしている。しかしながら、説明臭さを排除し、作品の説得を映像や出演者の演技に頼ってしまったがために、ゲームを知らない者にはディテールが分かりにくい。続編の有無は別にしても、本作だけに限れば釈然とせず、納得しきれないというのが本音である。

      そうとは言え、この手の作品には相性が良さそうなヴィン・ディーゼルが製作総指揮に回っていたり、2008年公開の"007"シリーズ作品でボンド・ガールに抜擢されたオルガ・キュリレンコが主演女優を果たしていたり、と話題性に飛んだ出演者が豊富である。アクションシーンの迫力もなかなかであるし、上映時間もコンパクトであるので、手ごろな観賞が可能な作品だ。

    ● 製作代表 : Twentieth Century-Fox Film Corporation
    ● 日本配給 : 20th Century Fox
    ● 世界公開 : 2007年11月21日 - アメリカ/エジプト/カナダ/フィリピン/プエルトリコ
    ● 日本公開 : 2008年04月12日
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    by movis | 2008-04-26 04:21 | アクション
    ノーカントリー / NO COUNTRY FOR OLD MAN
    ● ノーカントリー / NO COUNTRY FOR OLD MAN [アメリカ / 2008年 / R-15]

    b0055200_13252763.jpgアカデミー賞主要4部門の受賞と、非常に高い評価を受けた。その中の助演男優賞を受賞したハビエル・バルデムが演じる「シガー」の異様さや異常さが抜群に際立った。変化する人間そのもの、老いていくこと、そして宛のない憂鬱が非常に美しく描かれた文学的な作品だ。



    監督は、「ブラッド・シンプル」「ファーゴ」などを通して"コーエン兄弟"と呼ばれるジョエル・コーエンとイーサン・コーエン。原作は、コーマック・マッカーシーの『血と暴力の国』。「エド・トム・ベル」役には、「逃亡者」「告発のとき」のトミー・リー・ジョーンズ。「アントン・シガー」役には、「海を飛ぶ夢」のハビエル・バルデム。「ルウェリン・モス」役には、「イントゥ・ザ・ブルー」「アメリカン・ギャングスター」のジョシュ・ブローリン。「カーソン・ウェルズ」役には、「ハード・プレイ」「ラリー・フリント」のウディ・ハレルソン。「カーラ・ジーン・モス」役には、「ネバーランド」のケリー・マクドナルド。

    "You've never been anywhere like No Country"
    1980年代、アメリカはテキサス。メキシコ国境にほど近い荒野で、ベトナム戦争帰還兵「モス」はモーゼル98に装着したユナートルのスコープを羚羊の群れに向けた。弾丸は土埃を舞い上げただけだった。平地を横断する「モス」は、ダメージを負った数台のピックアップトラックと死体の山に行き当たる。凄惨な光景の中で、大量のヘロインと200万ドルが入った鞄を発見する。不穏な予感を得ながらも、「モス」は現金を手にしてしまう。その瞬間から、酸素ボンベを改造した不気味な武器を従える、殺し屋の影がつきまう。翌朝、例の現場に「モス」のトラックを視止めた保安官「エド・トム・ベル」と部下「ウェンデル」。彼らは、やがて遭遇する事の顛末を知る由もなく…。


      2007年、第80回アカデミー賞では8部門でノミネートを受け、作品賞、ハビエル・バルデムの助演男優賞、"コーエン兄弟"の監督賞、脚本賞と4部門でオスカーを勝ち取った。"サスペンス"や"ヴァイオレンス・ドラマ"などという宣伝文句が謳われているものの、哀愁が漂い、文学的で、極めて寡黙な作品であった。埃っぽい荒野の描写がよく似合う。

      助演男優賞の受賞が証明している通り、ハビエル・バルデム演じる「アントン・シガー」の存在感が突出している。「アントン・シガー」というキャラクターは、とかく不気味で実態が掴みにくい。人間味が排除されており、理解を超越した存在感がある。酸素ボンベによく似た未知の武器を従えて、観る者にも高圧的なプレッシャーを寄せてくる。

      コーマック・マッカーシーによる原作『血と暴力の国』は、本作の観賞後に読了したが、"コーエン兄弟"の映像は、変更点が数点あるとはいえ、なかなか高精な再現度を誇っていた。この作品は、「モス」と「シガー」、そして2人を追う「エド」と、大きく2つの視点から成立している。前者は粗放的である。「モス」は、恐怖や狂気の象徴ともいえる「シガー」を見捉え、対峙していく。彼らの対決は感情移入を許さない。観る者は、冷や冷やとしながらも、事の展開をただ眺めざるを得ない。転じて、後者は親和的である。「エド」は、事件を通して、憂鬱を隠せない。保安官という立場がかろうじて、彼を支えている。物語の核心は、この「エド」の視点にある。

      「エド」の憂鬱とは、"No Country For Old Men"である。刻々と変化する社会や人間を受け入れる必要に迫られていて、「昔は良かった」と懐古するだけでは安住できない。未知なる狂気や価値観に対しては、自身が刻んだ人生を掲げるしかない。物語の背景は、凶悪犯罪が多発した80年代に向けられたものだが、どの時代においても、老いていく過程で過去を想い、変化を受け入れなければならないという憂鬱は同じだろうか。

      おどろおどろしいサイコ・スリラーを先入観にさせる本作であるが、実体は一貫された哀愁が際立つ秀逸なドラマであった。エピローグの「エド」の語りが清い。牛角の中に灯した月の色の火は、さぞかし美しかったのだろう。

    ● 製作 : Paramount Vantage
    ● 配給 : Paramount Japan / Showgate
    ● 公開 : 2007年5月19日 - フランス(第60回カンヌ国際映画祭)
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    by movis | 2008-04-05 13:39 | ドラマ