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    マンマ・ミーア! / Mamma Mia!
    ● マンマ・ミーア! / Mamma Mia! [イギリス / アメリカ / 2008年]

    b0055200_243481.jpg同名人気ミュージカルの映像化。本作の制作陣は舞台版成功の仕掛け人たちが名を連ね、「ABBA」の名曲を美しい映像の中に楽しく散りばめた。メリル・ストリープのはしゃぎ振りなど、作品にはたくさんの見所があるが、ストーリーに癖がある。映像と音楽に身を委ねるが吉。



    監督は、フィリダ・ロイド。「ドナ・シェリダン」役には、「ディア・ハンター」「マディソン郡の橋」のメリル・ストリープ。「ソフィ・シェリダン」役には、「ミーン・ガールズ」のアマンダ・セイフライド。「ロージー」役には、"ハリー・ポッター"シリーズのジュリー・ウォルターズ。「ターニャ」役には、「シカゴ」のクリスティーン・バランスキー。「サム・カーマイケル」役には、"007"シリーズのピアース・ブロスナン。「ハリー・ブライト」役には、「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース。「ビル・アンダーソン」役には、「レッド・オクトーバーを追え!」のステラン・スカルスガルド。「スカイ」役には、ドミニク・クーパー。

    "Take a trip down the aisle you'll never forget"
    エーゲ海に浮かぶギリシャの美しいリゾート地、カロカイリ島。「ソフィ」は、この島でホテル"Villa Donna"を経営する「ドナ」のひとり娘であり、婚約者「スカイ」との結婚を控えた活発な女の子だ。しかし、彼女は母親「ドナ」と2人で生きてきたために、自分の父親が誰だか分からないという憂鬱があった。日々『パパと一緒にヴァージン・ロードを歩きたい!』とい夢を募らせてきたのだ。そんな折、彼女は若き日の「ドナ」の日記を見つける。20年前の「ドナ」の恋の相手に挙げられた男性は「サム」、「ハリー」、「ビル」の3人。一目逢えば、きっと誰が父親だかピンと来るはず。そう思った「ソフィ」は、「ドナ」に内緒で彼らに結婚式の招待状を送ってしまったのであった…。


      世界10都市で公演されている人気同名ミュージカルを、イギリスで活躍する演劇、ミュージカル、オペラの演出家のフィリダ・ロイドが映画化した。ポップなサウンドで世界中に親しまれてきた「ABBA」のヒット曲で構成され、公演の為に楽曲を書き下ろすのではなく、既存の楽曲を使用する"ジュークボックス・ミュージカル"と呼ばれるスタイルを確立した作品でもある。本作は、「ABBA」のヒット曲24曲をフューチャーし、エーゲ海の美しいリゾート地で「ソフィ」と「ドナ」を中心に巻き起こる恋騒動を、おもしろおかしく描く。

      フィリダ・ロイドや脚本家のキャサリン・ジョンソンは、同名舞台ミュージカルを成功させた要員でもある。プロダクション・ノートを読む限り、プロデューサのジョディ・クレーマーが持つ舞台版「マンマ・ミーア!」へのこだわりは強い。フィリダ・ロイドやキャサリン・ジョンソンなど、舞台版の仕掛け人を起用を以っての映画化に合意したようで、彼女たちにとっては本作が映画演出デビュー作となった。フィルム・ロケーションはギリシャを中心に行われ、光を反射する砂浜や優雅な夕焼けなどの自然美があり、キャラクターの衣装や小道具にも華美がある。フィリダはカメラワークにも探究心を見せたようだが、さすがは礼賛されたる演出家らしく、舞台からスクリーンに活躍の場を移しても、映像の美しさ、華やかさは文句のつけようがなかった。

      こうした映像美や誰もが耳にしたことがあろう「ABBA」の名曲が次々に登場する様も本作の大きな見所だが、個人的な心象に強いインパクトを残したのは「ドナ・シェリダン」を演じる、メリル・ストリープのはしゃぎ振りだった。1949年生まれの彼女にとって、1970年代から1980年代にかけて活躍した「ABBA」の存在は青春の真っ只中にあったのか、「ギャラなんていらない」という冗談を口にするほど、現場ではノリノリであったという。リハーサルは歌唱とダンスを併せて3週間という短い期間で行われたようだが、キビキビとした動きと瑞々しい表情を観れば、彼女の年齢を疑わずにはいられなかった。映像を通じて、楽しさや気分の高揚を煽ってくるのは、メリル・ストリープの演技に限らないが、総じて日頃の憂鬱や悩みを『どうでもいい』と思わせるような解放感が本作に帯びているのは間違いがなく、"Thank You for the Music"よろしく、感情をコントロールする音楽の影響力に改めて気付かされた。

      ところで、物語のストーリーという観点から本作を眺めてみると…。画竜点睛に欠くと言えば痛言かもしれないが、決してスマートなものではない。「ソフィ」が3人もいる父親候補を結婚式に呼ぶ、というプロローグにも予感はあるのだが、プロット自体に出口がなく、そこを大目に見たとしても、文字通りのバカ騒ぎで収束してしまう。本作の観賞において、ストーリーの持つ癖が気になってしまうと、一気に距離を開けられてしまうだろう。兎にも角にも、エネルギッシュな映像や音楽の流れに身を委ねてしまうべき。思わず身体を動かしてみたいという衝動に駆られたなら、本作の魅力を堪能することができるだろう。

    ● 製作代表 : Universal Pictures
    ● 日本配給 : 東宝東和
    ● 世界公開 : 2008年06月30日 - イギリス(ロンドン/プレミア)
    ● 日本公開 : 2009年01月30日
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    by movis | 2009-02-23 02:50 | コメディ
    ブレードランナー / Blade Runner
    ● ブレードランナー / Blade Runner [アメリカ / 香港 / 1982年]

    b0055200_473380.jpg荒んだ近未来を先駆的に描き、愛や命の尊厳を語り、業界内外に大きな影響を与えたSF作品のひとつ。陰鬱で暗調な作品のムードゆえ、賛否を生み、観る人を選ぶ可能性も否めないが、情緒を揺さぶる物語の奥行きが見事。個人的な作品の心象は"美しい"に尽く。



    監督は、「エイリアン」「グラディエーター」のリドリー・スコット。原作は、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。「リック・デッカード」役には、"インディ・ジョーンズ"シリーズのハリソン・フォード。「ロイ・バッティ」役には、「ヒッチャー」のルトガー・ハウアー。「レイチェル」役には、「追いつめられて」のショーン・ヤング。「ガフ」役には、「落ちこぼれの天使たち」のエドワード・ジェームズ・オルモス。「ブライアント」役には、「新・猿の惑星」のM・エメット・ウォルシュ。「プリス」役には、「スプラッシュ」のダリル・ハンナ。「リオン」役には、「48時間」のブライアン・ジェームズ。

    "Man Has Made His Match... Now It's His Problem"
    地球環境の悪化により、人類の安住のため宇宙開拓が進む。遺伝子工学の分野では技術躍進が巻き起こり、"レプリカント"と呼ばれるヒューマノイドの開発に成功していた。人間と見分けが付かないが、肉体を強化され、感情を排除された彼ら"レプリカント"は宇宙開拓の前線で過酷な作業を強いられる。しかし、技術の誤算は、時の経過と共に"レプリカント"にも感情が芽生えてしまうことであり、時として人間に牙を向く"レプリカント"も現れた。この"レプリカント"問題を受け、地球に潜伏し、人間に危害を与える恐れのある"レプリカント"を処罰するため、"ブレードランナー"が結成された。2019年11月、ロサンゼルス、"ブレードランナー"をリタイアした「デッカード」が、過去に彼の上司であった「ブライアント」から突然召還される。"レプリカント"開発に深い関連のあるタイレル社にて、"ブレードランナー"である「ホールデン」が、従業員にフォークト・カンプフテストを実施の際、突然、その従業員「リオン」に殺害されてしまったのであった…。


      原作は、「トータル・リコール」で映画化された『追憶売ります』、「マイノリティ・レポート」で映画化された『少数報告』など、数々の名SF小説を生んできたフィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。成功とは言えぬ公開初期の興行結果もあって、カルト・ムービーと称される一方で、1993年にはアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。荒んだ近未来を先駆的に表現し、メランコリックな未来都市というモチーフは様々な作品に応用されることになる。

      本作が業界では高い評価を受けていながらも、リドリー・スコットが展開した世界観や作品に与えたテーマ性は、数あるSF作品の中でも特異であり、観賞者レベルでは賛否両論が巻き起こっている点が面白い。本作の世界観は、陰鬱で暗調であり独特の雰囲気を醸成しているものの、見方によっては不気味だ。ヒューマノイドと人間の対峙が大筋であるものの、愛や命の尊厳に焦点を当てたメッセージ性の強い作品となっているため、スリルやアクションを期待していると肩透かしを喰らったような印象を抱く可能性も否めない。こうして、感受の表裏一体と言うべきか、本作は独特のバランス感覚で描かれた作品なのである。

      個人的な作品に対する心象は、"美しい"という言葉に尽きる。それは、優美であり悲壮美でもある。優美は、世界観に帯びている。前述の通りに、本作が描く未来都市は陰鬱で暗調であり、例えば清潔さや鮮麗さといった、いわゆるクリーンなイメージとは一線を画した描き方をされている。しかし、この雨の重たい湿気のような身体にまとわり付く息苦しさは、エピローグにいたるまで一貫されており、奇奇怪怪で、ある意味では不気味なのだが、グイグイと引き込まれるような不思議な優雅さがある。

      悲壮美は、物語に帯びている。"レプリカント"対"ブレードランナー"という構図の中で、愛や命の尊厳が描かれているが、この語り口が切なくも美しい。"レプリカント"の登場たるものは凶悪性が先行して描かれ、勧善懲悪のシンプルな活劇かと思いきや、次第にその境界線が滲み出し、やがて有耶無耶になっていく。「デッカード」はなぜ"ブレードランナー"をリタイアしたのか、「ロイ」を筆頭とした"レプリカント"達はなぜ地球に帰還したのか、「レイチェル」が流す涙の意味とは何か。非現実的な物語でありながらも、作品の主張は観る者の心に訴えかけ、その解釈を委ねてくる。人間の傲慢さや技術発展の憂鬱などといった皮肉はなく、純粋に"生"の意味の問うてくる。完全なSFでありながらも、哀愁や深慮を作品に与えるという芸当は、リドリー・スコットだから成しえるのだろう。

      こうして作品は情緒を揺さぶる奥行きを持っている一方で、「ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版」や「ブレードランナー ファイナル・カット」と再編集が施されている。、ユニコーンは何を意味するのか、本作とキューブリックの意外な接点とは何か、妖しげな日本食屋台で「デッカード」は何を注文し、店主から『2つで十分』と説得されているのか、物語の背景を根底から覆すような推測が成り立ったり、マニアックなディテールの謎が解き明かされたりと、再編集作品をまたいで伏線が張り巡らされていることも興味深い。本作が投じた水滴は大きな水紋となって、今後も永く語り継がれていくように思う。

    ● 関連作品 ※レビュー対象外
    ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版 / Blade Runner: The Director's Cut
    ブレードランナー ファイナル・カット / Blade Runner: The Final Cut

    ● 製作代表 : The Ladd Company
    ● 日本配給 : Warner Bros.
    ● 世界公開 : 1982年06月25日 - アメリカ
    ● 日本公開 : 1982年07月03日
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    by movis | 2009-01-12 04:16 | SF
    地球が静止する日 / The Day the Earth Stood Still
    ● 地球が静止する日 / The Day the Earth Stood Still [アメリカ / 2008年]

    b0055200_23523975.jpgロバート・ワイズの「地球の静止する日」をスコット・デリクソンがリメイクした。カタストロフィが控えめに描かれた、メッセージ性が強いだけに、派手なSF作品を期待すると凶か。しかし、語り口は美しい。無口で無情の「クラトゥ」役に、キアヌ・リーブスはハマり役だ。



    監督は、「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソン。「クラトゥ」役には、"マトリックス"シリーズのキアヌ・リーヴス。「ヘレン・ベンソン」役には、「ビューティフル・マインド」のジェニファー・コネリー。「ジェイコブ・ベンソン」役には、ウィル・スミスを父親に持つジェイデン・スミス。「レジーナ・ジャクソン」役には、「ミザリー」のキャシー・ベイツ。

    "12.12.08 is the Day the Earth Stood Still"
    1928年、インドはカラコルム山脈。轟々とブリザードが吹き荒ぶ山間でビバークを試みようとしていた登山家は、白く濁った視界の中にキラキラと煌く大きなスフィアを発見する。登山家は不思議なスフィアの光の渦に見とれ、いつの間にか意識を失う。吹雪に目覚めた頃にはスフィアは姿を消し、かわりに彼は手の甲に円状の傷を負っていたのだった。時は現在、プリンストン大学で生物学の教鞭を振るう「ヘレン・ベンソン」は、亡き夫の連れ子「ジェイコブ」と2人で細々と生活していた。夕食の準備で慌しい「ヘレン」は、突如、アメリカ政府から協力要請を受け、半ば強引に自宅から連れ出されてしまう。召喚の理由が明かされず、苛立ちをつのらせる「ヘレン」であったが、彼女以外にも各研究分野の権威が集められていることを知り…。


      本作は、「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソンが、1951年にロバート・ワイズが監督を務めた「地球の静止する日」をリメイクした作品。原作ではマイケル・レニーが演じた「クラトゥ」役には、"マトリックス"シリーズのキアヌ・リーブスが挑む。

      "地球の危機"と"侵略"という、SF作品においては使いまわされてきたテーマであるにも関わらず、カタストロフィや殺戮といった描写は少なめに、メッセージ性を強調した作品であった。キリスト教に対しての理解があると、より本作の主張が明快になるようだが、そうでなくとも『人類が滅べば地球が救われる』というストーリーには焦燥感を禁じえない。自然主義的要素は本作で新たに盛り込まれたようだが、映画という娯楽にも、環境に関する警鐘を訴えなければならない時代になったということだろうか。
     
      自然主義をテーマにして問題提起と議論を物語の中に見せておきながら、結論は観賞者に委ねるというスタイルを採っている。そして核心を掴むキーワードは、2008年に内際で謳われ、本作でも台詞に多用されているあの単語だ。物語それ自体は至極シンプルであるので、一体何を問題と提起されていて、キーワードがどういった意味を持っているのかは分かりやすい。一方で、議論が表層に留まっている感が禁じえない。錯雑としたテーマであるだけに、議論に深みが欲しかったというのが正直な胸の内だ。

      しかし、語り口は美しい。万人が一丸となって挑んでいかなければならない問題を掲げ、「ヘレン」や「ジェイコブ」の人間味のあるエピソードを見せて、希望を微視的視点まで落とし込む。人類の傲慢が地球を追い詰めてきたのは明らかなのだが、人間一人ひとりには小さくも生命の力強さがあって、小さくも温かな希望がある。本作の希望の語り方には透明感があって、心が温かくなるような想いにとらわれた。

      表情の変化に乏しい「クラトゥ」役には、ポーカーフェイスがよく似合うキアヌ・リーブスがピタリとハマっている。ジェニファー・コネリーやジェイデン・スミスも無難に役を演じ切っているから、安心して観賞できる作品だ。派手なSF作品を期待すると暗然としてしまう可能性も否めないが、さりげない映像の細部にまでメッセージの断片を込めている点を見れば、二度、三度と観賞を重ねても新たな発見を予期させる。万人に受け入れられるとは思わないが、無機質な物語の中に温かさのある不思議な作品であった。
     
    ● 製作代表 : 3 Arts Entertainment
    ● 日本配給 : 20th Century Fox
    ● 世界公開 : 2008年12月10日
         - バーレーン/ベルギー/フランス/ノルウェー/フィリピン/スイス/タイ
    ● 日本公開 : 2008年12月18日
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    by movis | 2009-01-01 22:44 | ドラマ
    マイ・ブルーベリー・ナイツ / MY BLUEBERRY NIGHTS
    ● マイ・ブルーベリー・ナイツ / MY BLUEBERRY NIGHTS [香港 / 中国 / フランス / 2008年]

    b0055200_22172252.jpgウォン・カーウェイ、初の映画作品は、初の主演に挑むノラ・ジョーンズを迎えたロマンス作品だ。…とは言え、案外にサバサバとしていて、男性とも十分に相容れる出来である。「エリザベス」の自分探しに付き合うわけだが…それにしても、不思議な作品であった。



    監督は、「いますぐ抱きしめたい」「2046」のウォン・カーウェイ。「エリザベス」役には、ジャズ・シンガーのノラ・ジョーンズ。「ジェレミー」役には、「コールドマウンテン」「ガタカ」のジュード・ロウ。「アーニー」役には、「グッドナイト & グッドラック」のデヴィッド・ストラザーン。「スー・リン」役には、「ナイロビの蜂」「コンスタンティン」のレイチェル・ワイズ。「レスリー」役には、「レオン」「クローサー」のナタリー・ポートマン。

    [NO TAGLINE]
    彼には、新しい恋人がいた。自暴自棄に陥る「エリザベス」の心を癒したのは、ニューヨークの小さなカフェを営む「ジェレミー」の焼いたブルーベリー・パイであった。ある日、「エリザベス」は彼が住まうアパートを見上げてしまった。幸せそうな彼の顔があった。いてもたってもいられなくなった彼女は、旅に出ようと決意する。ブルーベリー・パイで自分を救ってくれた「ジェレミー」には手紙を書くことにして…。


      ウォン・カーウェイ、初の英語作品となる本作は、2007年5月、第60回カンヌ国際映画祭のオープニング作品に選ばれた。彼は、同映画祭においてグランプリに値するパルム・ドール賞にノミネートされた。「トゥー・ウィークス・ノーティス」では本人役での出演で映画デビューを果たした、ジャズ・シンガーのノラ・ジョーンズが初の主演に挑んでいる。彼女が歌う「The Story」が本作の主題歌に採用されている。

      失恋に心痛めた「エリザベス」が、旅先で出会う様々な人間模様に影響を受けながら自身の気持ちに気付いていく。ロードムービーの性格をたたえていて、展開がサバサバとしている。ベタなロマンスなのだろう、という先入観は裏切られたわけだが、本作が「エリザベス」の自分探しという側面を持っている以上は、好印象であった。

      「エリザベス」が影響を受けていく、メンフィスでの「アーニー」と「スー・リン」、ラスベガスの「レスリー」のエピソードは、それまでの雰囲気から一変する。まるでクラシックな舞台劇を観ているかのようであった。別の作品を観ているかのような不安に陥る。そこを、マイペースで冷静な「エリザベス」のキャラクターに救われた。閉口できぬ、奇怪な人々や出来事に、彼女は生き方を学んでいるのだ。一気に「エリザベス」の存在感は薄れてしまうのだが、折々に変化する彼女の心境は、「ジェイミー」への手紙に窺い知ることができる。

      スタイリッシュだろう?としたり顔をしているウォン・カーウェイが想像できて、憎たらしいのであるが、出演者も出演者であるし、ムードもあるし、ジャジーであるし、それは認めざるを得ない。物語それ自体の動機付けが弱く、例えばスコット・ヒックスの「幸せのレシピ」などのほうが、余ほど正統派なロマンスだと思ったが、ユニークで心温かく、不思議なオーラを放つ作品であることは間違いない。お菓子がテーマでおしゃれな作風であるから、女性受けは良いだろうが、テイラーメイドに徹しておらずフランクな性格でもあるので、男性とも十分に相容れる出来だ。黄昏に映る電車のカットが美しい。

    ● 製作 : Block 2 Pictures
    ● 配給 : Asmik Ace Entertainment
    ● 公開 : 2007年5年16日 - フランス(第60回カンヌ国際映画祭)
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    by movis | 2008-03-17 22:31 | ラブ / ロマンス
    大停電の夜に / UNTIL THE LIGHTS COME BACK
    ● 大停電の夜に / UNTIL THE LIGHTS COME BACK [日本 / 2005年]

    b0055200_0412856.jpg綺麗な映像には魅力があるし、雰囲気も美しい。さえぎるもののない緩さも手伝って、クリスマスのムードを楽しむ意味では、打ってつけの作品。こう評価してしまえば、それに続ける言葉が難しい。少なくとも、物語に浸りたい、という思いをとってみれば物足りなくて…。



    監督と脚本には、「東京タワー」の源孝志。「木戸晋一」役には、豊川悦司。「佐伯遼太郎」役には、田口トモロヲ。「佐伯静江」役には、原田知世。「叶のぞみ」役には、田畑智子。「草野美寿々」役には、井川遥。「李冬冬」役には、阿部力。「大鳥銀次」役には、吉川晃司。「杉田礼子」役には、寺島しのぶ。「国東義一」役には、宇津井健。「国東小夜子」役には、淡島千影。「田沢翔太」役には、本郷奏多。「梶原麻衣子」役には、香椎由宇。

    "光が消える。あなたを感じる。"
    12月24日、クリスマス・イヴ。夜の帳が降り始めた頃、東京を中心とした関東広域を大規模の停電が襲った。少し訳ありな12人の男女、それぞれが灯した想い。こんな夜だからこそ、語りたくなる真実がある…。


    12人の男女が繰り広げる6つのショート・ストーリーが、クリスマス・イヴの東京が大停電に見舞われたら、という設定の下、次第にリンクしていく群像ロマンス。キャンドル・ショップの店主「叶のぞみ」が、その晩に閉店すると噂される向かいのジャズ・バーのマスター「木戸晋一」に話かける、という展開を以って、映像美が加速する。うっとりするようなキャンドルの灯りの魅力は映像を通しても活き活きとしており、観ている人間にも言葉にしがたい高揚感を与えてくれる。登場人物の個性や台詞は知的で品があり、語り口も優美であるので、クリスマスのムードを楽しむための作品としては非常に優秀な作品である。

    そう評価してしまえば、物語への言及は不要なのかもしれないが…。とにかく、爽やかではない。ビターなロマンスとも言い切れず、何とか円満たる結末を、とストーリーの展開を当たり障りない方向へと強引に導いているようにも思う。こういう偶然性のある人間関係も、狭い世の中には有り得るかもしれない、と6つのショート・ストーリーのプロローグを眺め見ているうちが最も華がある。それぞれが不思議な接点でリンクしていくわけであるが、若干の消化不良を来たしており、中にはほぼ蔑ろにされてしまっているストーリーがある点は非常に悲しい。最後に、いささか作品の去り際は良いタイミングを逃してしまっているように思う。あのエピローグはムードぶち壊しだ…。

    ● 製作 : Asmik Ace Entertainment
    ● 配給 : Asmik Ace Entertainment
    ● 公開 : 2005年 (日本)
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    by movis | 2007-12-25 08:09 | 邦画
    タイムマシン / THE TIME MACHINE
    ● タイムマシン / THE TIME MACHINE [アメリカ / 2002年]

    b0055200_21552175.jpg第一声として、CGをフルに駆使した映像美には脱帽。思わず目を見開いた。しかし、問題は映像美以外にある。物語としての軸は確固たるものがあるだろう。その軸の表現がマズい。映像に物を言わせて、ブンブンと振り回された。「見せて」くれるだけじゃダメだ。「魅せて」くれ。



    1959年に映画化されたH・G・ウェルズの衝撃作「タイムマシン」。それを2002年、彼の曾孫であるサイモン・ウェルズがリメイクした。ゴア・ヴァービンスキーとの共同監督。「アレクサンダー」役には、「メメント」のガイ・ピアース。「ウーバー」役には、「ヴェニスの商人」「キングダム・オブ・ヘブン」のジェレミー・アイアンズ。「エマ」役には、「バイオハザードII アポカリプス」のシエンナ・ギロリー。「マーラ」役には、サマンサ・ムンバ。

    "0 to 800,000 years in 1.2 seconds."
    1890年代、ニューヨークで大学教授を務める「アレクサンダー」。彼は恋人「エマ」を突然の出来事で失う。「エマ」を救うため、現実をかえるため、彼はタイムマシンの開発に没頭する…。


      何にもましてCGをフルに駆使した映像美、世界観には心を奪われた。レトロでファンタスティックなタイムマシンのデザインから、小道具の細部まで、非常に完成度の高さを感じた。予測が困難な遠い未来の世界を描いた点も斬新さを感じた。

      タイムマシンの完成で万事が上手くとは限らない。タイムトリップ、それ自体を恨む作品も少なくない。この作品には、こんなセリフがある。「人は誰しもがタイムマシンを持っている。過去にいざなうは記憶。未来にいざなうは夢」。この作品が持つメッセージは、まさにこのセリフに込められている気がする。つまりは、「生きろ」とも言えようか。思わず、うなってしまいそうな軸である。

      しかし、それを彩るストーリーが破綻している。映像美に物を言わせて、右往左往、ブンブンと振り回される。短絡的で、いたく一方通行だ。ここで告白すると、H・G・ウェルズの原作はまだ未読だ。必ず読みたい。この作品で抱いたアンニュイなステレオタイプを払拭したい。そんな願いを込めて…。

    ● 製作代表 : Warner Bros. Pictures, DreamWorks SKG
    ● 日本配給 : Warner Bros. Pictures
    ● 世界公開 : 2002年3月4日 - アメリカ(プレミア)
    ● 日本公開 : 2002年7月20日
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    by movis | 2004-10-31 21:00 | SF