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    ミスティック・リバー / MYSTIC RIVER
    ● ミスティック・リバー / MYSTIC RIVER [2004年]

    ミスティック・リバー / MYSTIC RIVER_b0055200_1182118.jpgクリント・イーストウッドが作り上げたこの作品は、ショーン・ペン、ティム・ロビンスにオスカー像を与えた。盛り上がる場面も、音楽も無いが、緻密に練り上げられた感のある世界観とキャラクターに、2時間を越える上映時間も気にならず。



    監督、そして製作は「マディソン郡の橋」「パーフェクト・ワールド」でも手腕を揮ったクリント・イーストウッド。「ジミー・マーカム」役には、「ゲーム」「21グラム」に出演したショーン・ペン。「ショーン・ディバイン」役には、「インビジブル」「アポロ13」に出演したケヴィン・ベーコン。そして、「デイブ・ボイル」役には、「ショーシャンクの空に」で知られるティム・ロビンス。また、「マトリックス」シリーズでも有名なローレンス・フィッシュバーンも出演している。この作品は、2003年度のアカデミー賞で6つの部門にノミネートされ、主演男優賞をショーン・ペンが、助演男優賞をティム・ロビンスが受賞した。

    11歳の少年「ジミー」「ショーン」「デイブ」は遊び仲間だった。ある日、「ジミー」「ショーン」の目の前で「デイブ」が警察官に扮する男2人に誘拐されてしまう。「デイブ」は無事保護されたものの、なぜかギクシャクとしてしまった雰囲気を修復できず、会うこともなくなってしまった。ところが25年後、この3人はある事件によって再び結び付けられて…。

    続きが気になり、先へ先へ、と真相を知りたい欲求をかきたれられた。緻密で巧妙なストーリーと個性が明確なキャラクター。サスペンスとしても非常にドキドキさせられた作品のひとつだった。物語の起伏は一定で、BGMも変化を知らない。それでも、キャタクターの人物像がよく見渡せる、気持ちの変化が目に見て分かる、同じBGMも使われる場面によって表情を変える、など非常に演出の妙を感じた。

    終盤には少し強引さであったり、理不尽さであったり、と後味の悪さを感じたが、それがむしろ大胆かつ挑戦的で、新鮮さがあった。しかし、問題は国内で「もうひとつの『スタンド・バイ・ミー』を見るために、あなたは大人になった。」と銘打たれたキャッチ・コピーである。サスペンスとしてはお勧めできる作品だが、いささかキャッチ・コピーには賛成できない。

    ● DVD

    ミスティック・リバー 特別版 〈2枚組〉 (Amazon.co.jp)
    by movis | 2004-11-09 21:00 | サスペンス / ミステリー